斬られた侍の首からサワガニ 信長のパワハラ発言&飛び蹴り 「首」冒頭映像

北野武監督最新作「首」(公開中)から、7分36秒におよぶ本編冒頭映像が公開された。KADOKAWA公式YouTubeと、ニコニコ生放送(12月15日21時から)で、2024年1月4日まで期間限定で公開される。

名だたる戦国武将たちが、「信長の跡目を継ぎ、天下を獲ってのし上がる」という正義も大義もない血まみれの争いを描いた本作。作品のタイトル通り「首」という題字が切り落とされるシーンから幕を開け、戦で首を取られた侍の首からサワガニが出てくるという衝撃的な映像が続く。映像は一転し、信長(加瀬亮)に謀反を起こした荒木村重(遠藤憲一)の戦闘シーンになる。1年半の長きに渡る戦いで信長は勝利するものの、村重は逃亡してしまう。

“かわいがっていた”家臣である村重に裏切られた上に逃げられた信長は、秀吉(ビートたけし)、光秀(西島秀俊)ら家臣を集め村重の捕縛を命じ、さらには自分亡き後の跡目についても語る。「ハゲが勝手に決めるな!このドクソたあけが!!」「働きしでー(次第)で跡目を選んだるに、俺のために死ぬ気で働け!」など、演じる加瀬亮が撮影時にかなり苦戦したという早口の河内弁で家臣をののしり、飛び蹴りをさく裂させる。加瀬亮が、“イッちゃってる天下人”を体現するとともに、「跡目」というエサに家臣を巧みに動かすカリスマ性も見せる映像となっている。

「首」は、北野武監督が構想に30年を費やした戦国スペクタル超大作。天下統一を掲げる織田信長は、毛利軍、武田軍、上杉軍、京都の寺社勢力と激しい戦いを繰り広げていた。その最中に、信長の家臣・荒木村重が反乱を起こして姿を消す。信長は羽柴秀吉、明智光秀ら家臣を一堂に集め、自身の跡目相続をえさに村重の捜索を命じる。秀吉の弟・秀長、軍司・黒田官兵衛の策で捕らえられた村重は光秀に引き渡されるが、光秀はなぜか村重を殺さずかくまう。村重の行方が分からず苛立つ信長は、思いもよらない方向へ疑いの目を向け始める。だが、それはすべて仕組まれた罠だった。

北野武自らが“本能寺の変”を策略する羽柴秀吉をひょうひょうと演じ、織田信長に複雑な感情を抱く明智光秀役を西島秀俊が務める。加瀬亮が狂乱の天下人・織田信長を怪演し、浅野忠信と大森南朋も秀吉を支える軍師・黒田官兵衛と弟の羽柴秀長をユーモアたっぷりに演じる。さらには、秀吉に憧れる百姓・難波茂助を演じる中村獅童が北野組に初参戦するほか、木村祐一、遠藤憲一、桐谷健太、小林薫、岸部一徳らが出演している。

【作品情報】

2023年11月23日(木・祝)全国公開
配給:東宝・KADOKAWA
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