エムバペ、CLグループリーグ最終節で“2位狙い”の指示に不満露にする

写真:試合後不満そうな表情を浮かべるエムバペ ©Getty Images

現地時間12月13日に行われたUEFAチャンピオンズリーグ(CL)グループリーグ第6節ボルシア・ドルトムントvsパリ・サンジェルマン(PSG)の一戦は1ー1の引き分けに終わり、ドルトムントが勝ち点11で首位通過を決め、勝ち点8を獲得したPSGが同じく8ポイントのACミランに当該チーム同士の得失点差で上回り2位通過を決めた。

グループリーグ5節終了時点で1位ドルトムントと2位PSGの勝ち点差は3であったため、最終戦でPSGがドルトムントに勝利すれば勝ち点で並び、当該チーム同士の対戦成績で上回るPSGがグループ首位通過を決めることが可能な状況であった。PSGは51分に先制点を許すも、56分に同点に追いつき逆転は十分に可能な状況だった。

しかし、同時刻に行われていたニューカッスルvs ACミランの一戦でミランがリードしたことを知ったPSGのルイス・エンリケ監督はDFアクラフ・ハキミに指示を出すと、チームは一気にボール保持に入った。フランス『Le Parisine』電子版によると、2人の正確な会話は明かされていないが、1位通過を捨てグループステージ突破を優先させたと思われるL・エンリケ監督の指示にピッチ上のキリアン・エムバペは両手を広げ、ジェスチャーを交えながら不快感を示したという。そして、試合が終了しチームバスを待つエンバペは下を向き、不満そうな表情を浮かべた。

L・エンリケ監督は試合後、以下のように振り返った。

「何分までかは覚えてないが、ニューカッスルvs ACミランのスコアは見ていない。目標は自分たちが勝つことであり、その重要性はハーフタイムにも伝えていた。だが、85分に他会場のミランが勝ったことを知り、我々はこのままでもグループステージ突破を決めれる状況だった。勝ちを狙えるならそれを実行しなくてはならなかったが、私はリスクを避けゲームをコントロールするように指示した」

「難しいグループを2位通過できたんだから満足している。我々はこれにより成長できるし、決勝トーナメントが始まる2月には困難を克服し、より強いチームになっているはずだ」

また、GKのジャンルイジ・ドンナルンマは試合後、L・エンリケ監督の指示について以下のように振り返った。

「ミランの試合のスコアを追っていた。ミランがリードしていたことを知ることでより自分たちのゲームを落ち着いて終わらすことが出来た」

エースのエムバペはL・エンリケ監督の指示に不満を示したが、ドンナルンマは監督の指示に理解を示し、より重要なことはグループステージを突破することだとコメントしている。

© 株式会社SPOTV JAPAN