ツエーゲン、カターレ激突 金沢スタジアムこけら落とし

完成記念でツエーゲンとカターレが対戦する金沢スタジアム=14日午後1時、金沢市磯部町(ドローンから)

  ●来年2月18日「北陸ダービー」前哨戦

  ●地域活性化へキックオフ

 北陸初のサッカー専用スタジアムとなる「金沢スタジアム」の完成を記念して「北國新聞・富山新聞スペシャルマッチ ツエーゲン金沢VSカターレ富山」(北國新聞社特別協力)が来年2月18日、金沢市磯部町の同スタジアムで行われることが決まった。ツエーゲンとカターレは来季、初めて同じJ3の舞台で戦うことになり、スペシャルマッチは両チームによる「北陸ダービー」の前哨戦。迫力の試合を展開し、サッカーを軸とした地域活性化もキックオフする。

 金沢スタジアムのこけら落としとなるスペシャルマッチは公益社団法人日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)が主催、ツエーゲン金沢を運営する石川ツエーゲンが主管する。

 ツエーゲンは2014年、新設のJ3で初代王者となりJ2に昇格した一方、カターレは同年にJ2最下位でJ3に降格した経緯があり、両者はこれまで同じカテゴリーに所属したことがなかった。

 今季の結果はツエーゲンがJ3降格で、カターレはJ2昇格を逃したが、これにより来季は両チームが同じJ3の舞台で激突することが決まり、一般的な試合よりさらに盛り上がるとされる「ダービーマッチ」が実現することになった。

 ダービーマッチは地理や歴史にまつわる因縁を持つチーム同士の試合を指す。J3では長野市を拠点とするAC長野パルセイロと、長野市のライバル都市である松本市を拠点とする松本山雅FCによる「信州ダービー」が有名で、同ダービーでは選手もサポーターも普段以上に熱くなり、観客数も増える傾向がある。

 ツエーゲンが来季から石川県陸上競技場に代わってホームとする金沢スタジアムは、金沢市が約82億円を投じて整備した。観客席から、試合が行われるピッチまでの距離が7~9メートルと近く、臨場感たっぷりにプレーを満喫できる。北陸ダービーをはじめ、白熱する試合の舞台としてファンの期待が高まっている。

 来季のJ3は、ツエーゲン、カターレ、長野パルセイロ、松本山雅のほか、J2から降格する大宮アルディージャも加わり、北陸新幹線沿線でチームが増える。行き来のしやすさを背景に、各チームのサポーター同士の交流や、スポーツと観光を絡めた「スポーツツーリズム」による経済波及効果も期待される。

 スペシャルマッチは午後2時試合開始で、チケット発売は来年1月下旬を予定している。

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