金沢・片町アーケードに加賀五彩の柱登場 40年ぶり改修

改修がほぼ終了した片町商店街のアーケード。柱の一部は加賀五彩で彩られている=金沢市片町1丁目

 金沢市の片町商店街では約40年ぶりとなるアーケードの改修が14日までにほぼ終了し、加賀五彩で彩られた柱などがお目見えした。

 片町商店街のアーケード改修は、総延長600メートル区間で行われた。傷みが激しい部分を補修したほか、屋根を落ち着いた濃い灰色とし、天井や柱をライトグレーに塗り替えた。屋根を支える柱約30本の歩道側には加賀五彩の臙脂(えんじ)・藍・黄土・草・古代紫の5色を配した。再開発が計画される香林坊交差点―片町きらら間では実施していない。

 アーケードは1981(昭和56)年に完成。近年は老朽化による傷みや雨漏りが目立ってきたため、片町商店街振興組合が改修を決めた。配色は、景観アドバイザーの竹内申一金沢工大教授と研究室の学生によるアイデアを採用した。

 北陸有数の商店街の美観と安全性を高め、新型コロナの5類移行に伴い再び増えてきた観光客や外国人旅行者を迎える。

 14日には片町2丁目のアルカンシエル金沢で記念式典が行われ、片町商店街振興組合の諸江洋理事長が「アーケードは片町の顔。ようやく改修ができ、うれしく思う」とあいさつ、金沢中心部のにぎわいづくりにさらに力を入れるとした。馳浩知事、山田啓之金沢市副市長、桑島正樹金沢河川国道事務所長が祝辞を贈った。

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