混入…小学校の給食にナイロンブラシの一部が混じる 折れ曲がった状態、大きさ6センチ 浅漬けに紛れ込み児童けが、気付かず口に入れる 別学校も給食に100円玉が混入していた

給食に危険異物混入=さいたま市緑区

 埼玉県さいたま市立美園小学校(緑区)で11月20日に提供された給食にナイロンブラシの一部が混入していたことが13日、市教育委員会への取材で分かった。大宮小でも11月24日に提供された給食に、100円硬貨が混入していた。異物混入の公表基準はなく、本年度の公表はない。市教委は今回の事態を受けて、取材に「金属片やガラス片、健康被害を及ぼす危険な異物が給食に混入した場合は、公表していく方針」を示した。美園小の事案は今後、公表対象に該当するとしている。

 市教委健康教育課などによると、美園小の給食で提供された浅漬けに、食器洗浄用のナイロンブラシの一部(約6センチ)が、折れ曲がった状態で混入していた。児童が気付かず口に入れ、軽いけがを負ったという。調理器具を洗う際にブラシの一部が混入した可能性があるとみられる。

 学校側は当日、児童の保護者に連絡して謝罪し、クラスの保護者に対して、「健康被害はない」とする内容の手紙を配布した。児童のけがが判明するなどして、同校は12月5日、全校を対象に手紙を配布した。同校は「真摯(しんし)に受け止める。再発防止に取り組む」としている。

 市立学校の給食提供は全て自校式で、異物混入した場合、各学校が保護者に情報提供するなどしていた。大宮小は保護者向けに、メールで一斉送信して連絡した。

 同課は他の自治体の公表状況などを踏まえたとし、「改めて公表する必要があると認識した。ケースバイケースとなるが、原則として、金属片、ガラス片などの危険物や健康被害を及ぼす異物混入は、内規を設けて公表していく方針」と述べた。

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