【真岡】1996年アトランタ五輪柔道男子71キロ級で優勝した中村兼三(なかむらけんぞう)さん(50)が講師を務める特別授業が14日、物部中で開かれ、全校生徒約90人が畳の上で金メダリストと貴重な時間を過ごした。
学年ごとに分かれて授業が行われ、生徒たちは中村さんから、基本の受け身や寝技のけさ固め、投げ技の大腰などの動作のポイントを教わった。中村さんが払い腰や大外刈りといった投げ技を見本で示すと、その迫力に目を丸くしながら「おー」と声を上げていた。
中村さんは生徒の質問に「勝てない時期や挫折もあったが、諦めず目標のために努力して金メダルにつながった」「柔道センスがなかった私が自分の戦い方を見つけたように、自分自身の個性や良いところを知り、全力でチャレンジしてほしい」とエールを送った。
3年飯山綾音(いいやまあやね)さん(14)は「何事にも積極的に向かっていく姿勢の大切さは日常生活にも共通する。受験勉強や自分の好きなことを頑張りたい」と話した。
特別授業は全日本柔道連盟の授業支援の一環で、物部中が公募に手を挙げ、全国40校の一つに選ばれた。