学生目線の佐世保ツアー クルーズ船誘致へ六つの案 長崎国際大生が報告会

佐世保の魅力を体感するクルーズ船の寄港地ツアープランを提案する学生=佐世保市、長崎国際大

 長崎県佐世保市の長崎国際大の学生が、クルーズ船の佐世保港への寄港誘致に向けて産官学連携事業として作成した寄港時のツアープランの報告会が同大であり、学生目線で考えた六つの案を提案した。
 飛鳥Ⅱを運航する郵船クルーズ(横浜市)、市港湾部との連携事業。飛鳥Ⅱの日帰り客を対象にした想定で実施した。国際観光学科の3年生25人が今年6月から準備を進め、6組に分かれて佐世保の魅力を体感する案をまとめた。
 報告会では、同学科の井上英也教授が「コロナ後、インバウンドが順調に回復。日本の観光を見直す必要があり、地域のコンテンツを発掘し磨き上げることが大切」とあいさつした。
 6組が三川内焼や酒蔵、世知原茶、黒島、島めし、四ケ町アーケードなどの特産品、自然、歴史、グルメ、ショッピングを活用したそれぞれの企画を発表。コンセプトや年齢層、費用、協力事業所も紹介しながら「学生と交流して本物の体験を」「どこか懐かしい里山の魅力」「船内から始まるツアー」「地産地消の料理」などとポイントをアピールした。
 島﨑菜乃佳さん(21)、松田菜月さん(21)らのグループは「お茶と陶器と真珠」と題し、焼き物と茶道文化を融合させた体験を発表。「実現したらうれしい」と語った。
 市港湾部クルーズ事業推進室の井上丈嘉室長は「皆さんのコースをいろんな船会社に届けたい」。郵船クルーズ運航部の髙宮洋一部長は「自分の足で発見したネットにはないもの。コンセプトも素晴らしい。一緒になってツアーをつくっていくことができる」と総評した。

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