【朝日杯FS/データ攻略】“バッサリ切っても仕方ない” 人気一角に「0.0.0.16」の消し要素浮上

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今週は阪神競馬場で朝日杯フューチュリティS(芝1600m)が行われる。GI昇格後のホープフルSとメンバーが分散した印象の今年はやや混戦ムード。有力馬が外枠を引いたことも重要なポイントとなりそうだ。

ここでは、過去10年データから阪神開催の9年を参照。ジャンタルマンタルセットアップにフォーカスした「83 or 0%」データを取り上げる。

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■ジャンタルマンタルを後押しする【2.1.2.1】

前走デイリー杯2歳Sを無傷の連勝。確かなマイル適性を証明したのがジャンタルマンタルだ。インからズバッと抜けたように馬群を苦にしない精神力の強さが最大の武器。積み重ねた実績から上位人気が予想されるここでの強調材料とは?

・前走芝1600m重賞で1番人気1着【2.1.2.1】

馬券内率に換算すると83%。当たり前といえば当たり前だが、マイル重賞を人気で勝ち切ることで当日のオッズは上位になる。それでも6頭中5頭が馬券内という事実を見逃すわけにはいかないだろう。

この馬の父パレスマリスは日本では馴染みのない血統だが、先日ダーレー・ジャパンが2024年から日本で供用することを発表。そのタイミングで産駒のジャンタルマンタルがGI出走というのも興味深いところだ。新馬戦、デイリー杯2歳Sに続いて内枠を引き当てた幸運も含め、もっとも死角の少ない1頭と言える。

■札幌2歳S勝ち馬セットアップには【0.0.0.16】が……

その一方で、不安要素ありと言わざるを得ないのが札幌2歳S勝ち馬セットアップだ。デビューから全レースで逃げ戦法をとる快速馬。そのスピードはマイルでさらに活きると思いたいところだが、今回はローテーションが凡走を誘発する可能性が浮上してしまう。

・前走競馬場が東京・京都・阪神以外【0.0.0.16】

出走馬全頭が馬券外というデータ。のちの皐月賞馬ジオグリフや当日上位人気に推されていたブライトエンブレム、ケイデンスコールもこのデータを打ち破ることはできなかった。前走ローカル組はそれだけでマイナスとなってしまう。

もうひとつ、同馬が勝利を収めた札幌2歳Sで負かした馬の次走成績は【0.2.0.5】と勝利ゼロ。相手関係に恵まれた側面も否定できず、セットアップにとってここは試金石の一戦となりそうだ。重賞ウイナーに敬意を義表したいところだが、思い切って“消し”の選択も浮上する1頭と言えよう。

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著者プロフィール

田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。

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