【CLグループC総括】ベリンガム躍動のマドリーが全勝突破、イタリア王者ナポリも順当に突破

マドリーとナポリが決勝T進出[写真:Getty Images]

レアル・マドリーとナポリが順当に突破を決めた。首位通過のマドリーは絶対的得点源だったFWベンゼマが抜けて心配されたが、新加入のMFベリンガムが異次元の活躍を見せ続けて2試合を残しグループステージ突破を決めた。ナポリは突破決定が最終節となったが、ブラガとの直接対決を制し、順当に決勝トーナメント進出を決めている。初のCLに挑んだウニオン・ベルリンは国内リーグで絶不調に陥り、CLでも結果を残せなかった。

■順位表■
[勝ち点/勝/引/負/得失点]
1.レアル・マドリー[18/6/0/0/9]
2.ナポリ[10/3/1/2/1]
3.ブラガ[4/1/1/4/-6]
4.ウニオン・ベルリン[2/0/2/4/-4]

◆全勝で貫禄の首位通過~レアル・マドリー~

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決して楽な試合ばかりではなかったが、勝負強さを見せ付けての全勝首位通過だった。実際、第3節までの3試合はいずれも1点差勝利と、苦戦を強いられた。それでもその3試合でいずれもゴールを挙げたベリンガムがチームを牽引する存在となり、4連勝で早々にグループステージ突破を決めることができた。ベリンガムと共にFWヴィニシウスとFWロドリゴのブラジル人コンビの活躍も目立ち、彼らがベンゼマ移籍を忘れさせてくれた。守護神クルトワとディフェンスリーダーのミリトンの長期離脱で不安だった守備陣を攻撃陣がしっかりと補ったグループステージとなった。

◆監督交代もノルマのGS突破~ナポリ~

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最終節、ブラガとの直接対決では危なげなく制して決勝トーナメント進出を決めた。しかし、昨季ベスト8のイタリア王者は戦前に予想していたよりも苦しい戦いを強いられた。マドリーとの試合ではいずれも好勝負を演じたものの連敗と結果が出ず。ウニオン・ベルリンには2試合ともかなり苦しめられた末、1勝1分け。ブラガには初戦、最終的には2-1と逃げ切ったが、薄氷の勝利だった。そして何よりセリエAで思うような結果が出ていなかったことから11月中旬にルディ・ガルシア監督を解任しなければならない状況に追い込まれた。第5節から指揮を執ったマッツァーリ監督が就任後も公式戦3連敗と結果が付いてきていなかったが、何とかノルマのグループステージ突破を決める形となった。

◆経験値で劣り勝負弱さ露呈~ブラガ~

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11季ぶりに本戦出場を果たしたブラガは、2強を十分に苦しめる存在となった。元ポルトガル代表の重鎮であるMFモウティーニョとDFフォンテを迎えたチームは、ホームではマドリーとナポリ相手に1点差ゲームを展開。攻撃面ではFWブルマを筆頭に十分通用していた。ただ、CLの経験値の少なさ故、勝負弱さを露呈した。それでも初出場のウニオンには1勝1分けと勝ち越し、ヨーロッパリーグに回っている。

◆CLでは善戦もブンデスで悲惨な状況に~ウニオン・ベルリン~

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初参戦となったCLは想像以上に消耗の激しい舞台だった。経験豊富なDFボヌッチを加えたウニオンだったが、ブンデスリーガとの連戦に耐えきれずチームが崩壊した。CLに勢力を傾けたことでマドリーとナポリには善戦したが、そのしわ寄せでブンデスでは一時最下位に低迷する危機に。11月中旬にはクラブを躍進させた立役者のフィッシャー監督が退任に追い込まれるに至った。選手層の面で厳しかったCL初参戦の今季を教訓に、今後の糧にしたい。

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