ユナイテッドAS、ELMSメンバーに佐藤万璃音を継続指名。3人目はプレマから移籍のウグラン

 マクラーレン・レーシングのザク・ブラウンCEOが共同オーナーを務めるユナイテッド・オートスポーツは12月14日、ELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズの2024年シーズンに参戦する22号車オレカ07・ギブソンのドライバーラインアップを確定させ、同マシンをドライブするベン・ハンリーのチームメイトとして佐藤万璃音とフィリップ・ウグランを起用すると発表した。

 この新しいトリオは、4月14日にスペインのカタロニア・サーキットで開幕する欧州スポーツカーシリーズの2024年シーズンにて予定される全6戦に出場することになる。

 ハンリーと同じくふたたびユナイテッド・オートスポーツのスーツを着ることになった佐藤は、ELMSデビューシーズンで3勝をマークし、ランキング2位となった後、2年連続で同シリーズに参戦する。なお、既報のとおり24歳の日本人ドライバーは来シーズンのWEC世界耐久選手権LMGT3クラスで、ユナイテッド・オートスポーツのマクラーレン720S GT3エボをドライブすることになっている。

「いつも応援し続けてくれた周りのみんな、そして僕を信頼してくれたチームに心から感謝しています」と語った佐藤。

「とくにユナイテッド・オートスポーツの一員としてELMSに復帰できることを非常にうれしく思っています。また、ユナイテッドとマクラーレンとのWECキャンペーンとともにELMSをカレンダーに加えることができたのもうれしいです」

「新しいチームもいくつか加わりますし、強力なドライバーがたくさんいるのでフィールドはとても強そうですが、私たちはすべてを捧げる準備ができています」

「今シーズンはタイトルを逃しただけに、目標ははっきりしています。開幕が待ちきれません!」

 一方、ウグランは2022年の終盤2戦にアルガルベ・プロ・レーシングに加入してシリーズを戦って以来、初めてELMSに復帰する。今季2023年はプレマのLMP2に乗りWECに参戦したルーマニア人ドライバーは、ベント・フィスカール、ファン・マヌエル・コレアとともにクラス4位を獲得した。

「ユナイテッド・オートスポーツに参加できることをとても楽しみにしている。彼らはELMSで素晴らしい実績を残している」と21歳のウグラン。

「チームメイトのベン(・ハンリー)と(佐藤)万璃音もELMSで優勝経験があるので、このチャンスを最大限に生かし、彼らから学べることはすべて学んで22号車で素晴らしいシーズンを一緒に過ごしたいと思っているんだ」

 ユナイテッド・オートスポーツの姉妹車で同じくLMP2クラスにエントリーしている23号車オレカ07・ギブソンのラインアップはまだ確定しておらず、フィリペ・アルバカーキが唯一のドライバーとして発表されている。

 チームの共同オーナーであるリチャード・ディーンは「6戦3勝という好成績で2023年シーズンを終えることができた。しかし我々はチャンピオンシップを逃してしまった」と今シーズンを振り返った。

「このことは本当に痛かったが、今はふたたび集中し、活力を取り戻し、タイトルを取り戻すためにこれまで以上に飢えている。これらの才能あるドライバーたちが、まさにそれを達成するのに役立つと確信している」

 佐藤万璃音の継続参戦が決定したことで2024年のELMSに参戦する日本人ドライバーは、宮田莉朋(クール・レーシング/LMP2)、木村武史(ケッセル・レーシング/LMGT3)、濱口弘(アイアン・リンクス/LMGT3)の計4名となった。

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