リンチで凄惨な姿となった息子の遺体を世界に公開 時代を変えるきっかけに 「ティル」本編映像

2023年12月15日から劇場公開の、1955年に起こったエメット・ティル殺害事件をもとにした初の劇映画「ティル」から、リンチで凄惨な姿となった息子の遺体を世界に公開し、時代を変えるきっかけを作った母メイミーの姿を切り取った、本編映像が公開された。

映像では、息子の遺体を世界に知らしめる決意をした母メイミーの姿が収められている。メイミーは、「人に見せられる状態じゃ・・」「化粧を少し施せば」と、見栄えを気にする周囲の声にあらがい、息子のお気に入りだった黒のスーツを遺体に着せ、世界に公開することを決意。エメット・ティル殺害事件の取材のために集まった記者の「何の臭いだ?」という声を聞き、「息子の遺体の臭いです。人種憎悪の臭いを放ち戻ってきた」と言い放ち、「アメリカに証人になってもらう」と強い意志を見せる。

「ティル」は、アフリカ系アメリカ人による公民権運動を大きく前進させるきっかけとなった、1955年8月28日にアメリカ合衆国ミシシッピ州マネーで実際に起きた「エメット・ティル殺害事件」を描いた作品。14歳黒人少年エメットが白人女性に対して「口笛を吹いた」という理由で拉致され、激しいリンチを受けて殺されたあげく、遺体は川に投げ捨てられた。愛息を失った底知れぬ絶望を胸に、多くの黒人の生活を脅かすアメリカ社会にたった一人で立ち向かった母メイミーの大胆な行動力は、人々に勇気を与え、キング牧師らが率いた公民権運動を一気に加速させる原動力となった。

製作には黒人俳優として世界的な人気を誇るウーピー・ゴールドバーグらが名を連ねている。

【作品情報】
ティル
2023年12月15日(金)よりTOHOシネマズシャンテほか全国ロードショー
配給:パルコ ユニバーサル映画
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