富山―福井間、27分短縮の44分に 北陸新幹線、来年3月16日ダイヤ改正

  ●JR東、西発表 敦賀へ1時間1分

 JR東日本、西日本は15日、来年3月16日からのダイヤ改正を発表した。北陸新幹線敦賀開業に伴い、富山―福井間は現行から27分短縮され、最速44分で結ばれる。富山―敦賀間は42分短くなって1時間1分となる。観光需要の高まりを見込み、富山発着の「つるぎ」は販売する座席数を増やし、全車両で最高級シート「グランクラス」を設ける。

 このほか、富山駅から開業する駅への所要時間は小松が最速32分(改正前から14分短縮)、加賀温泉が35分(同20分短縮)、芦原温泉が43分(同22分短縮)、越前たけふが58分となる。

 北陸新幹線は、東京-敦賀を直通する「かがやき」「はくたか」を計14往復設定。このうち、9往復が速達型のかがやき、5往復が停車型のはくたかとなる。北陸と大阪を結ぶ在来線特急「サンダーバード」、名古屋・米原行きの「しらさぎ」と接続するつるぎは25往復設定される。

 つるぎは現在、8両で座席を販売しているが、開業後は全12両を利用する。座席数は297席増えて914席となる。先端車両に設けられるグランクラスは18席で、飲料や軽食の提供、アテンダントによる車内サービスは行わない。

 現行、つるぎは自由席が4両あるが、開業後は原則2両とする。通勤・通学向けに早朝・深夜に運行するつるぎを計5本設定し、自由席を4両用意する。

 来年3月16日以降は、サンダーバードとしらさぎが敦賀駅止まりとなる。乗り換え時間は8~19分に設定した。

 富山駅の大阪行きの始発は午前6時21分のつるぎで、7時27分に敦賀駅に到着。7時35分にサンダーバードが出発し、9時6分に大阪に着く。富山―大阪間は最速2時間35分(改正前から29分短縮)で結ばれる。サンダーバードとしらさぎは全席指定席となる。

 かがやき定期便の新高岡駅停車を求めている高岡市の角田悠紀市長は、速達型の「つるぎ」設定や東京方面との直結便が維持されたダイヤについて、JRへの謝意を示した上で「沿線自治体とも連携した誘客施策を展開し、関西圏との交流拡大を目指す」とコメントした。

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