ガザで人質を誤射、3人死亡 イスラエル軍「深い後悔」

パレスチナ自治区ガザで続く戦闘=15日(ロイター=共同)

 【エルサレム共同】イスラエル軍は15日、パレスチナ自治区ガザ北部シャジャイヤで戦闘中、イスラム組織ハマスに拘束されていたイスラエル人の人質3人を誤射し、全員が死亡したと発表した。軍は「深い後悔」を表明し「全責任は軍にある」とした。原因を調査する。ハマス掃討作戦を優先するネタニヤフ政権への反発が強まる可能性がある。

 米政府高官は15日、ハマス掃討作戦を巡り、規模縮小でイスラエル側と合意したと述べた。時期や条件は明らかにしなかった。戦闘は数カ月続くとの見方でイスラエル側と一致しているという。

 人質家族の間では、掃討作戦に理解を示す声がある一方、解放交渉を重視すべきだという意見も強い。ネタニヤフ首相は「耐えがたい悲劇」だとして哀悼の意を示した。人質全員の帰還に向け、最大限努力すると訴えた。地元メディアによると、中部テルアビブで15日夜、数百人が即時解放を求めてデモをした。

 人質3人はいずれも男性。軍が「脅威」だと誤認し、部隊が発砲した。シャジャイヤではここ数日、激しい戦闘が続いていた。

15日、イスラエル・テルアビブで、人質3人への誤射を受けて抗議する人々(ロイター=共同)

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