人質家族「解放優先」を要求 イスラエル軍の作戦を疑問視

ハマスに拘束された人質の解放を求めるデモ=16日、テルアビブ(ロイター=共同)

 【テルアビブ、エルサレム共同】イスラム組織ハマスが拘束する人質の家族や元人質は16日、イスラエル中部テルアビブで集会を開き、パレスチナ自治区ガザでの戦闘よりも人質解放に優先して取り組むよう政府に求めた。イスラエル軍が人質3人を誤射したことで、ハマス掃討作戦を疑問視する意見が強まった。

 1日の戦闘再開後、作戦で人質が犠牲になることや健康状態を懸念する声が出ていた。人質家族会は16日、新たに27歳の女性人質が死亡したと明らかにした。詳しい状況は不明。ネタニヤフ政権への反発が高まる可能性がある。

 家族らは集会で相次いで演説した。元人質のラズ・ベンアミさんは「作戦だけで解放はできない。政府は新たな戦略を持つべきだ」と訴えた。

 ネタニヤフ首相は記者会見で「人質を取り戻すためにも、勝利のためにも軍事的圧力は必要だ」と述べ、戦闘を続ける姿勢を示した。

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