●OB・OG大勢駆けつけ
輪島高洲太鼓の初めてとなる演奏会(北國新聞社後援)は17日、輪島市文化会館で開かれ、小学生から高校生までのメンバー11人が勇壮な音色を響かせた。団体結成から22年を超えて迎えた大舞台に、OBやOGも駆けつけ、友情出演も含めた約70人が渾身(こんしん)の演奏で350人の聴衆を引きつけた。
輪島高洲太鼓は2001年11月、輪島市内の小学生から高校生までを中心に、輪島祭りの伝統である「輪島祭り囃子(ばやし)」と「創作和太鼓」の練習を通し、青少年の健全育成と地域発展の一助にと結成された。
12年には日本太鼓ジュニアコンクールに出場。19年に米・オレゴン州の「北米太鼓コンファレン」で演奏した。国民文化祭をはじめ、多くの舞台に上がってきたが、独自の演奏会は初めて。結成20年を記念して開催予定だったが、コロナ禍で延期となっていた。
演奏会は「音動路(おどろ)」で幕を開け、OB会が全国大会出場演奏曲を披露。「輪島・和太鼓 虎之介」や市出身のプロ奏者今井昴さん、「輪島キリコ太鼓保存会 絆」が友情出演した。
輪島高洲太鼓を指導するプロ奏者坂本雅幸さんのコンサートもあった。坂本さん発案の電子和太鼓での多重演奏やエフェクト演奏などで楽しませた。最後は輪島高洲太鼓が坂本さんの手掛けた新曲「天と地と」で息の合った迫力の演奏を披露した。
4代目代表の中橋幸雄さん(66)は演奏会が長年の夢だったとし、「OB・OGもたくさん来て、十数年ぶりに太鼓をたたいた人もいた。お客さんもいっぱいで涙が出そう」と話した。
●来年2月にハワイ公演
輪島高洲太鼓は来年2月、一般財団法人県芸術文化協会の海外派遣事業で、ハワイでの演奏を予定しており、キャプテンの橋本大輝さん(17)=門前高2年=は「自分たちの演奏会は準備が大変だったが、達成感がある。ハワイは2度目の海外となるので、よりうまく演奏したい」と意欲をみせた。