「努力すれば好機訪れる」 春の甲子園V・吉田監督(山梨学院高)が講演 生徒や市民にエール 長崎・南島原

「努力すれば好機訪れる」と語る吉田監督=南島原市西有家町、西有家総合学習センターカムス

 今春の選抜高校野球大会で、山梨学院高を春夏通じて初優勝に導いた吉田洸二監督(54)の講演会が14日、長崎県南島原市内であり、甲子園制覇までの過程や夢を持ち、努力し続けることの大切さを語った。
 長崎県立島原翔南高(南波聡校長、100人)創立20周年記念プレイベントの一環。生徒や市民約130人が聴講した。
 吉田監督は佐世保市出身。山梨学院大卒業後、母校の佐世保商業高の監督に就任。平戸高を経て、2001年から13年まで清峰高監督。同校で春夏通算5度甲子園に出場し、06年選抜準優勝、09年選抜で初優勝に輝いた。その手腕を買われ、13年春に出身大学の付属校である山梨学院高の監督に就任した。
 演題は「苦しい時に人は試される」。異なる県で異なる2校を率い甲子園を制覇した吉田監督は「平戸時代の佐世保地区大会準優勝、清峰時代の夏の甲子園初出場が監督人生の糧になっている。腕っ節が強く、型破りな子が多く悩みは尽きなかったが、正面から彼らと向き合うことで、その子たちが“おとこ気”を見せてくれた」と振り返った。
 吉田監督は「山梨でも選抜優勝に10年かかった。努力は実るけど、すぐには実らない。でも、努力を続けておかないとチャンスは巡ってこない。人生は一度きり。自分にポジティブに生きた方が良い。夢に向かって頑張ってほしい」と生徒らにエールを送った。

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