大田原に「見たことない」雪山出現? 大陸からの寒気影響か 地元で話題、その正体は...

大田原市役所8階から撮影した、八溝山地の方向に現れた雪山にも見える雲=18日午前9時45分ごろ、大田原市本町1丁目

 18日朝、栃木県大田原市中心部から南東の八溝山地の方向に、雪山のように見える雲が出現した。「山地から雲が湧き出しているよう」「見たことのない雲」との声も上がり、地元の話題になった。

 「市お天気カメラ」の映像によると、雲は午前6時台にはあり、少しずつ上部が平らに近くなって、午前11時過ぎまで見えた。

 宇都宮地方気象台の中根秀行(なかねひでゆき)気象情報官に映像を確認してもらったところ、西高東低の冬型の気圧配置が広がった影響とみられる。大陸からの寒気が吹き出し太平洋上で沖合に向かって、筋状の雲が形成された。

 中根気象情報官は、風向きなどによって「筋状の雲のてっぺんが、ちょうど山地越しに見えたのではないか」と推測した。

 雲を目にした市職員の一人は「最初に見つけた時、『雪山?』と頭に浮かんだが、いや、あんな場所に雪山はないと思い直した。見たことのない雲だった」と話した。

18日午前9時10分現在の気象衛星ひまわりの画像(気象庁ホームページより)。鹿島灘沖に筋状に延びる雲が確認でき、その上部が大田原市から山越しに見えた可能性がある

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