昇竜の縁起物に願い込め 鹿沼で「きびがら細工」作り大詰め 1月までに1500個

緻密な手作業で作られる「辰」のきびがら細工=18日午前11時10分、鹿沼市村井町

 来年の干支(えと)の辰(たつ)をかたどった「きびがら細工」作りが、栃木県鹿沼市村井町のきびがら工房で大詰めを迎えている。

 同工房の3代目増形早苗(ますがたさなえ)さん(46)が県伝統工芸品「鹿沼箒(ほうき)」の端材で手作りしている。

 18日は、水に一晩漬けたきびがらを切って形を整えるなどして「上昇していく竜」をイメージした細工を次々と仕上げた。辰の細工は人気といい、例年の1.5倍の1500個を来年1月末までに作る予定。

 細工は長さ10センチ、高さ5センチと、長さ15センチ、高さ7センチの2種類あり、同市麻苧(あさう)町の「木のふるさと伝統工芸館」などで販売している。増形さんは「一つ一つ形が微妙に違う自慢の縁起物。手に取って楽しんでほしい」と話した。

緻密な手作業で作られる「辰」のきびがら細工=18日午前10時50分、鹿沼市村井町

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