青森県内のスギ花粉、来春は例年比増 むつ市は2.6倍に 県情報会が飛散予測

 青森県花粉情報研究会(事務局・弘前大学)は18日、来年春の県内のスギ花粉の飛散量が過去10年平均に比べて多くなるとの予測を発表した。特にむつ市が平均値の2.6倍に増加する見込み。

 県内各地のスギ林で樹木医が雄花のつき具合を調べた。その結果、平均値と比べ青森市が57%増、八戸市が13%増、弘前市が16%増、五所川原市が23%増と軒並み多くなった。飛散量はもともと地域差が大きく、県内で最多の八戸市と最少のむつ市では4.5倍の開きがある。

 研究会は耳鼻科医、気象関係者、樹木医などで構成する。実際の飛散量は気象状況に左右され、予測と食い違うことが少なくない。研究会は最新の情報を加味し、来年2月下旬にも直前予測を発表する。

 弘前大学大学院医学研究科の高畑淳子講師(耳鼻咽喉科・頭頸=とうけい=部外科学講座)は「スギ花粉症に対しては、飛散前か早期からの治療によりシーズンを比較的楽に乗り切ることができる。症状が強めに出る人は、早め早めの対策やオフシーズンからの免疫療法をお勧めしたい」と話している。

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