【有馬記念/データ攻略】好走率「83 or 0%」 該当はハーパーと”単勝50倍超”想定の穴馬

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今週は中山競馬場で有馬記念(芝2500m)が行われる。イクイノックスの引退は残念だが、同馬としのぎを削った馬がグランプリ制覇を目指し集結。イブ決戦にふさわしい好メンバーが覇を競う。

ここでは、過去10年データからウインマリリンハーパーにフォーカスした「83 or 0%」データを取り上げる。

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■ウインマリリンに馬券内率83%データの追い風

昨年は香港ヴァーズを制し悲願のGI制覇。自身初となる暮れのグランプリに参戦をはたすのがウインマリリンだ。6歳とベテランの域に達した今年は4戦すべて馬券外。ピークアウトの声も囁かれるなか、ラストランを迎えるここでの強調材料とは?

・スクリーンヒーロー産駒の中山芝2500m重賞成績【3.1.1.1】

馬券内率に換算すると83%のハイスコア。本レースでもゴールドアクターが2015年に勝利を掴み、昨年はボルドグフーシュが6番人気2着と人気薄で激走していた。スクリーンヒーロー産駒×中山芝2500m重賞の相性は抜群だ。

ウインマリリンについて補足すると、中山芝2500mは2年前に日経賞の勝利実績あり。当時負かした馬にはジャパンカップ2着馬カレンブーケドール、菊花賞と天皇賞・春を制したワールドプレミアがおり、レースレベルの高さは保証される。フローラS、日経賞、オールカマーと国内で挙げた重賞3勝はすべて内枠。木曜日に行われる公開枠順抽選会で引き当てる馬番次第では“爆穴候補”に浮上する。

■3歳牝馬ハーパーには【0.0.0.11】が……

その一方で“0%データ”に該当してしまったのがハーパーだ。オークス、秋華賞、エリザベス女王杯と舞台・距離問わず安定した走りを続ける馬。精神的にタフな印象から初の中山も大きなマイナスにはならそうだが、データが示した“消し”材料は以下のとおり。

・古馬混合GIの連対歴がない牝馬【0.0.0.11】

出走馬全頭が馬券外というデータ。同年のオークス2着馬ルージュバックや4歳時のラヴズオンリーユーも10着に沈んでおり、本レースで好走する牝馬に設定されていた高いハードルを越えるには至っていない。

さきほど、初の中山も大きなマイナスにはならない、と記したがこの馬が挙げた2勝はいずれも直線の長い阪神外回りと東京芝。新馬戦を勝ち切れず、秋華賞で勝ち馬と0秒5差かつ4着馬とタイム差なしの小回りコースがベストとは言い切れないだろう。常に大崩れのないパフォーマンスには目を見張るものがあるが、牡馬相手の有馬記念においては“バッサリ切る”選択視が頭をよぎってしまう。

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著者プロフィール

田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。

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