心の病気、家族関係、暮らしの悩み…24時間つながる「孤独・孤立相談ダイヤル #9999」とは?

青木源太と足立梨花がパーソナリティをつとめ、暮らしに役立つ情報や気になるトピックを深掘りしていくTOKYO FMのラジオ番組「青木源太・足立梨花 Sunday Collection」(毎週日曜 7:30~7:55)。12月17日(日)の放送では、内閣官房 孤独・孤立対策担当室 政策参与の大西連(おおにし・れん)さんを迎えて、「話してみませんか 孤独・孤立相談ダイヤル #9999」をテーマに話を伺いました。

(大西左から)青木源太、大西連さん、足立梨花

◆「孤独・孤立相談ダイヤル #9999」が期間限定で開設中

「内閣官房では孤独・孤立問題の取り組みの一環として、期間限定ではありますが、『孤独・孤立相談ダイヤル』による相談対応を実施しています」と大西さん。

特にクリスマスや年末年始を迎えるこの時期に「孤独・孤立相談ダイヤル #9999」へのニーズが高まることが予想されており、昨年度は、1年間に合計4回、24時間体制で電話相談対応をおこなったところ、年末年始に実施した2022年12月28日(水)から2023年1月4日(水)までの約1週間で、「孤独・孤立相談ダイヤル」に寄せられた呼び出し件数は約2万6,000件となり、「ほかの時期に1週間実施した回と比べて、2倍近くにのぼりました」と言及。

これを受けて、今回の年末年始は「より多くの方の声を聞けるように、相談体制を手厚くして準備しているところです」と大西さん。今回の実施期間は、12月15日(金)午前9時から2024年1月4日(木)の午前9時までの3週間の予定で、通話料は無料で24時間いつでも相談を受け付けています。

◆「孤独・孤立相談ダイヤル #9999」で多い相談内容は?

「孤独・孤立相談ダイヤル #9999」にかけてくる年齢層については、相談ツールが電話ということもあり、「若い方よりも40・50代以上の(中高年の)方が人数傾向的には多かったように思います」と言いつつ、10代をはじめ、幅広い層からの連絡があったそう。

相談内容として多かったのは、心の病気や不調、家庭や家族・同居人との関係、暮らしとお金などに関する相談で、「『なかなかそのことを(周りに)相談できない』『悩みを話せる相手がいない』『自分の気持ちを聞いてもらえる場所がない』と苦しんで電話をかけてくれた方が多かったです」とのこと。

そして、昨年度の年末年始期間における相談ダイヤルの実施報告書によると、「困ったときやピンチのときに支えてくれる身近な人はいるけれど、頼れない」という人が多くいたそうで、「(つらい状況でも)頑張ってしまう人が多くて、“人の助けを借りるのはよくないことではないか”“恥ずかしい”“(人に自分の)弱さを見せるのは勇気がいる”と思ってしまう傾向があるのかなと思います。1人で抱え込んでしまっている方がすごく多いと感じています」と話します。

身近な存在だからこそ、迷惑や心配をかけたくないと思ってしまいがちですが、大西さんは「(人に相談することは)勇気のいることだとは思いますが、1人で抱え込まないで、ぜひ声をあげてほしいです。それは恥ずかしいことでも、遠慮することでも全然ないと思います」と力を込めます。

◆全国数百人の専門相談員が対応

「孤独・孤立相談ダイヤル #9999」に電話をすると、まずガイダンスが流れて、案内に従って番号を押すと相談員につながります。「相談員はキャリアのある(悩み相談に)慣れたメンバーが揃っています。じっくりと話をうかがいますので、ご自身のペースで、ご自身の気持ちや今の状況など、お話したいことをゆっくりお伝えしてください」と大西さん。また、匿名で相談でき、個人情報も守られるため、相談内容は外部に漏れることはありません。

さらには、「お話を伺うなかで、より具体的な支援が必要であったり、公的なサービスを使う必要がある場合など、いろいろなことが起こり得ると思いますので、そういったときは、適切な情報を提供したり、具体的な支援機関におつなぎするなど、さまざまなサポートもおこないます。一緒に連携している団体や機関は数百以上ありますので、一緒に考えていきたいと思っています」と声を大にします。

そして、周りにいる私たちにできることとしては「ぜひこういったダイヤルがあることを積極的にお伝えしていただけると、それだけでも変わってくるんじゃないでしょうか。暮らしのなかで『こういうダイヤルがあるよ』という会話が生まれるだけでも、そういった場所に相談するのが『恥ずかしいことじゃないんだ』『遠慮なくかけてもいいんだ』っていうメッセージになるんじゃないかと思います」と話します。

最後に、「全国数百人の専門相談員が、皆さんの心のモヤモヤ、不安、悩み、生きづらさ、生活の苦しさなどに関するご相談を受け付けております。ぜひ『#9999』に電話をかけて、相談していただけたらと思います。さらには、もし身近な方に“しんどそうだな”“困っていそうだな”と思う方がいたら、ぜひこの情報を届けていただければと思います」と呼びかけていました。

今回の話に、足立は改めて「孤独・孤立相談ダイヤル(#9999)」の存在を強調し、「2024年1月4日(木)の午前9時までの期間限定ですけど、24時間体制でいろいろな相談を聞いてくれたり、もしかしたら、いい解決方法を見つけてくれるかもしれない。なので“悩んでいる方がいたら電話してね”と伝えたい」と感じ入ります。

一方、青木は「1人で抱え込まずに声を上げてほしい。相談することや話を聞いてもらうことは、決して恥ずかしいことではありません。1人で抱え込まず『#9999』に電話をしてほしい」とアナウンスするとともに、「『#9999』を運営されている方々は、クリスマスもお正月も返上して対応してくださっています。そういう方がいるということに敬意を表したい」と話していました。

(左から)青木源太、足立梨花

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12月17日放送分より(radiko.jpのタイムフリー)聴取期限 2023年12月25日(月) AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:青木源太・足立梨花 Sunday Collection
放送日時:毎週日曜 7:30~7:55
パーソナリティ:青木源太、足立梨花
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/collection/

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