浦和レッズと対戦!マンチェスター・シティ、歴代最高のベストイレブン

現在行われているクラブワールドカップにおいて、浦和レッズと対戦することが決まっているマンチェスター・シティ。

ジョゼップ・グアルディオラ監督の下で世界最高クラスのクラブに成長してきたこのチームにおける「歴史上最高のベストイレブン」をご紹介する。

GK:ベルト・トラウトマン

マンチェスター・シティの伝説的なゴールキーパー。おそらくそれはこのクラブで508試合に出場した1923年生まれのドイツ人選手、ベルト・トラウトマンだろう。

彼の特異なプレースタイルは、この時代のキーパーに大きな影響を与えた。ペナルティキックを止めるスペシャリストであり、キャリアを通じてストップ率が60%ほどになったという伝説を持っている。

1941年から44年までには第二次世界大戦に従軍し、複数回捕虜になる経験をしながらも生き延びた。48年には捕虜として収容されていたイギリスでの生活を始め、マンチェスター・シティのゴールキーパーとなったという珍しい経緯も。

右SB:パブロ・サバレタ

非常に献身的なプレーを見せたパブロ・サバレタ。文字通りマンチェスター・シティのために多くの汗を流した選手である。様々なポジションで起用され、常に必要とされてきた。

2008年から2017年まで230試合に出場し、多くのサポーターに見守られながらのセレモニーで退団を発表。後にウェストハムで恩師でもあったマヌエル・ペジェグリーニと再会している。

左SB:グリン・パードー

1962年にマンチェスター・シティでデビューした生え抜きのDFパードー。彼はその時まだ15歳と314日で、クラブの歴史上最年少記録を達成した。

そしてクラブの歴史上で最も成功した時代の一つで左サイドバックを務め、FAカップやリーグカップ、UEFAカップウィナーズカップの優勝に貢献している。なお今季マンチェスター・シティからウォルヴァーハンプトンにレンタル移籍したトミー・ドイルは彼の甥にあたる。

CB:ヴァンサン・コンパニ

フィジカルに優れたストッパーでありながらも、見事な空中戦、高い機動性、繊細な技術、パスワーク、そして相手の動きを予測する知性をも備えてきたパーフェクトなディフェンダーだった。

マンチェスター・シティでのキャリアの中で4回のリーグタイトルを掲げ、個人でもベルギーの年間最優秀選手賞を1回、クラブのサポーターが選ぶベストプレーヤーにも選出されている。現在はバーンリー監督。

CB:リチャード・ダン

コンパニとは全く違ったタイプのセンターバックであったリチャード・ダン。2000年から2009年にかけてマンチェスター・シティで重要な役割を果たした。最終ラインから強烈な闘争心を見せるクラシカルなストッパーだった。

シティでは352試合に出場して7ゴール。数シーズンに渡ってキャプテンを務め、高い影響力を発揮した。ジョレオン・レスコットとコロ・トゥレの加入でポジションを失ったが、それでも伝説的な選手の一人だ。

MF:ダビド・シルバ

バレンシアから2010年に加入したダビド・シルバは、その巧みなテクニックとパスセンス、そしてポジショニングの知識で、プレミアリーグ最高の司令塔になった。

マンチェスター・シティでは309試合に出場して60ゴールを奪取。その数値以上にチームをうまく動かすためのプレーが際立っていた。4回のプレミアリーグ優勝に貢献し、2020年夏にレアル・ソシエダへと移籍している。

久保建英との師弟関係も大きな話題になったが、今年夏に前十字靭帯断裂の大怪我を負ったことによって涙ながらに現役を離れざるを得なくなってしまった。

MF:ヤヤ・トゥレ

ジョゼップ・グアルディオラ監督との対立が大きな話題になったヤヤ・トゥレ。退団に至った出来事は物議を醸したものの、彼がシティで行った貢献を忘れることはできない。ボックス・トゥ・ボックス・プレーヤーとして象徴的なプレーをし、230試合で59ゴールを決めた。

強靭な筋力、ダイナミックなボールコントロール、圧倒的なスピード、そして試合終盤でも活躍できるスタミナ。とてつもないタレントであったことは、アフリカ年間最優秀選手賞を4回獲得したことでもわかる。

MF:ケヴィン・デ・ブライネ

現代サッカーのMFに必要なものをすべて備えているミスター・パーフェクト。優れた技術、巧みなパス、ときに見せる得点力、仕事率の高さ、ビジョン、スタミナ、そして両足ともに使える器用さ。他に一体何が必要なのだろうか。

シティでこれまで359試合に出場して96ゴールを奪取した彼は、ジョゼップ・グアルディオラ監督の下でスーパースターに成長し、世界トップレベルの選手として評価されるようになった存在である。

FW:トミー・ジョンソン

マンチェスター・シティのファンでもトミー・ジョンソンのことは聞いたことがないかもしれないが、記録を見ればなぜベストイレブンに入るかはすぐにわかる。

造船所の見習工として働いていた1919年にシティへと加わり、354試合に出場して166ゴールを奪取。1927-28シーズンには1部への昇格に貢献し、後にリヴァプールへと移籍してキャリアを終えている。

FW:セルヒオ・アグエロ

昨季限りでマンチェスター・シティからの退団が決定したセルヒオ・アグエロ。アトレティコ・マドリーからプレミアリーグへとやってきてから、彼はずっと2桁ゴールを取り続けてきた。そのゴールハンターぶりは、まさに戦術を超える存在感であった。

敏捷性、加速性、そして強さ。それをベースにしたシュートの見事さ。決して身長があるわけでもなく、メッシのようなドリブルがあるわけでもない。そんな選手がゴールを奪うにはこうであるべきという手本のような存在だった。

残念ながらバルセロナへと移籍したあとに心臓の疾患が再発してしまい、シティを退団してからすぐに現役を引退せざるを得なくなってしまっている。

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FW:エリック・ブルック

マンチェスター・シティで450試合に出場して158ゴールを決めた伝説的なウインガー。非常に強い筋肉を備え、強烈で鋭いシュートを武器としていた。またペナルティキックも得意としており、イングランドサッカー界最高レベルのタレントと評価されている。

1928年から39年まで長く中心選手として活躍したが、国際試合への旅行中に自動車事故で頭蓋骨を骨折する大怪我を負い、ヘディングができなくなったことから現役を引退。セカンドキャリアでは運転手やバーテンダー、クレーンのオペレーターとして働き、65年に逝去している。

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