紅白あでやかな「餅花」 五穀豊穣願う新年の縁起物

あでやかな餅花作りに取り組む参加者(南丹市八木町・新庄郷育館)

 新年の縁起物「餅花」作りが16日、京都府南丹市八木町の新庄郷育館(旧新庄小)であった。住民らは、紅白の餅で彩られた餅花ができあがると互いに見入っていた。

 新庄地域振興会が主催し、13人が参加した。餅花は、木の枝に小さく丸めた紅白の餅を付けて完成させる。一年の五穀豊穣(ほうじょう)を願い、正月に玄関や床の間に飾り、新庄地区では昔から各家庭で作られていたという。

 地元のもち米から作った餅と、同館近くで入手した柳の枝を利用した。参加者は餅の扱い方などで苦戦しながら紅白の餅を交互に付けるなど工夫して、あでやかに仕上げた。

 初めて体験した女性(33)は「お餅が手から取れなくて大変だったけど、うまくできた。家で飾るのが楽しみ」とほほ笑んでいた。

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