職員研修に教育勅語を引用 広島市長が意図説明「民主主義的な考え方を取り入れようとした部分」「問題視されて大変心外」

広島市の職員研修で「教育勅語」を引用していることに、問題視する声があることについて、松井市長は、「大変心外だ」として、引用の意図を説明しました。

教育勅語は、1890年に示された教育の基本や国民道徳の根本に関する明治天皇の言葉です。引用された部分は、「爾臣民 兄弟に 友に 博愛 衆に 及ぼし…」という文言で、英文も合わせて掲載しています。

松井一実市長の発案で、就任翌年の2012年から毎年使用されています。19日の会見で松井市長は、引用部分は、「当時、民主主義的な考えを取り込もうとした評価できる部分だ」として、「今の憲法の下では否定されている、ということも含めて職員に伝えている」と説明しました。

松井一実広島市長)
「どこかが悪かったら全部悪い、とか、どこかが良かったら全部いい、とかいう判断をしないで、今ある事実そのものを受け止めた上で、その評価について多面的に考えるということをやっておかないと、色んなご意見があったときに、対応できなくなる、そんなことを実例として取り上げました」

あくまで教材として引用していて、問題視されることは「大変心外だ」として、今後も使用する考えを改めて示しました。

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