世界大会金メダル SUPと刑事の二刀流「両立…大変」 広島

とある日広島中央署の一室を覗いてみると…12月にも関わらずかなり日焼けをした人物が!

広島中央署刑事2課で勤務する柏原賢宏警部補。薬物捜査などを担当する刑事です。

柏原賢宏警部補「仕事内容は薬物の撲滅に向けて検挙だったり事件捜査です。被害者がいる事件とかをやって被害者に『ありがとう』とか『警察が頼りになる』と言われたときはすごいやりがいは感じます」

元々は美容師でしたが警察官だった父親に憧れ2006年に警察官になりました。そんな柏原警部補にはもう一つの〝顔〟が…

ボードの上に立ち1本のパドルを使って水面を進む「SUP」レースの日本代表選手です。

先月、タイで行われた世界選手権に初出場し、練習仲間らへの報告会が開かれました。

柏原賢宏警部補「これ、金メダルです。自分らよりもトップ選手、ユーチューブやテレビに出るすごい選手がいる中で取れるとは思っていなかった」

52の国と地域から約1200人の選手が参加した世界選手権。柏原さんら日本代表の3人は中距離と長距離のスピードを競う「テクニカル」「ロングディスタンス」の2種目で世界一に輝きました。

金メダル獲得はアジア勢初の快挙でした。

柏原賢宏警部補「日本のレベルもすごく高くなっていて(日本代表に入るのも)難しい状況。周りがすごく応援してくれているのでそれに応えたいなと」

いつ発生するかわからない事件に対応するため勤務時間も変則的な「刑事」の仕事。競技と両立するのは簡単なことではありませんでした。

柏原賢宏警部補「計画通りに進まないということが本当多い、刑事として朝呼び出し、夜中に呼び出しもある。正直大変です」

大会の1年前からは午前5時から広島市内の川や海で練習。夕方まで働いた後に練習と筋トレを行い、午後11時ごろに帰宅する生活を続けました。

柏原賢宏警部補「(SUPは)楽しくてやってるし、やるからには負けたくないと思ってやっている。仕事は仕事としてやることはやって刑事としても楽しくやっております」

刑事、SUP選手の「二刀流」。柏原さんの目指すのは世界選手権個人金メダルです。

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