みちのく有料道(青森県)ETC運用スタート 搭載車は通行料1割引き

みちのく有料道路のETC専用レーンを通過する車両

 県道路公社と青森県は19日、青森市と七戸町を結ぶみちのく有料道路で自動料金収受システム(ETC)の運用を始めた。キャッシュレス決済の導入で利便性が向上し、初日から多くの人が利用した。

 ETCは上下線各2レーンのうち、各1レーンを専用として整備。午後3時過ぎ、宮下宗一郎知事らが利用開始のボタンを押すと、料金所の電光掲示板の表示が「閉鎖中」から「ETC専用」に切り替わり、「一番乗り」の企画に当選した6人の車両がレーンを通過した。

 このうち、黒石市の会社員大平英明さん(64)は多いときで月3往復程度、同道路を利用するとし「料金所で待つこともなくスムーズに通れ、便利だった」と話した。

 ETC搭載車の通行料金は一律10%割り引かれ、通行料金は普通車が現行の860円から770円、軽自動車が650円から580円となる。

 みちのく有料道路を管理運営する県道路公社は2022年内を目標にETCの整備を進めていたが、関連機器の製造に必要な半導体が不足し、利用開始が約1年ずれ込んだ。設置工事に伴う上下各1レーンの閉鎖も19日に終了し、朝夕の通勤時間帯の交通渋滞も解消される見通し。

 おいらせ町と六戸町を結ぶ第二みちのく有料道路の料金所へのETC整備については、県が25年3月末ごろの利用開始を目指すとしている。

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