【中国】甘粛積石山県の地震、生産活動への影響なし[経済]

18日夜に甘粛省臨夏回族自治州積石山県を震源とするマグニチュード6.2の地震が起きたことに絡み、同省に拠点を持つ中国上場各社の間では、地震による生産活動への影響は出ていないもようだ。19日付第一財経日報(電子版)などが伝えた。

晶科能源(ジンコソーラー)、晶澳太陽能科技(JAソーラー)、隆基緑能科技(ロンジ)の太陽電池関連の各社は、現在までに影響が出ていないと明らかにした。

チタンメーカーの中核華原タイ白(タイ=金へんに太)は、「嘉峪関市と白銀市に生産拠点を持つが、現時点で生産・販売ともに影響を受けたとの報告は届いていない」と説明した。石炭大手の甘粛能源化工投資集団も、主要な炭鉱は蘭州市と白銀市にあり、今回の地震による影響はないと発表した。

医薬品メーカーの蘭州仏慈製薬は生産拠点を蘭州市に設けている。同社関係者は「地震の揺れはあったが、従業員はみな出勤し正常な運営を続けている。生産設備も問題はない」と述べた。

乳業メーカーで、臨夏回族自治州に2カ所の牧場を持つ蘭州荘園牧場も、牧場設備などに被害は出ていない。同省の大手白酒(中国の蒸留酒、パイチュウ)メーカーの金徽酒は、「生産拠点のある隴南市徽県は震源地から350キロメートルの距離で揺れはあったが、生産に影響はない」と説明した。

国家エネルギー局などによると、甘粛省と青海省では一時、停電が発生し、水道、交通、通信などのインフラにも影響が出た。

積石山県の周辺地域では向こう数日、震度5強の余震が起こる恐れがある。

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