トランプ氏の予備選出馬資格剥奪 コロラド州最高裁、連邦裁判断へ

トランプ前大統領=16日、ニューハンプシャー州ダーラム(AP=共同)

 【ロサンゼルス共同】米西部コロラド州の最高裁は19日、24年大統領選の候補を選ぶ同州予備選にトランプ前大統領(共和党)が出馬する資格を剥奪する判断を下した。トランプ氏が21年の議会襲撃事件に関与したと認定、憲法擁護を宣誓しながら反乱などに関わった者の官職就任を禁じる憲法修正第14条第3項に抵触したとしている。

 トランプ氏側は連邦最高裁に上訴する方針を表明した。連邦最高裁では保守派判事が多数を占めている。米メディアによると、裁判所が同項を援用して予備選への立候補資格を剥奪するのは初めて。

 連邦最高裁の判断は、他の州で係争中の同様の訴訟に影響を及ぼしそうだ。トランプ氏は別の複数の法廷闘争でも全面的に争い、司法による攻撃だと主張して支持拡大につなげた。今回も徹底抗戦するとみられる。

 州最高裁は、同項が大統領にも適用されると説明。トランプ氏が、議会襲撃の開始後も20年大統領選の敗北を覆すようペンス前副大統領に求めるなどしたと指摘し「議会襲撃を扇動しただけでなく、直接的に関与した」と批判した。

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