「指さしボード」で困り事知らせて 大津市選管が投票所に設置へ

大津市選管が作成したコミュニケーションボードの表面(左)と裏面=大津市役所

 会話が不自由な人たちの投票を手助けしようと、大津市選挙管理委員会は来年1月21日投開票の市長選から、指さしで意思を伝えることができる「コミュニケーションボード」を各投票所に配置する。困り事や支援の要望を簡単に伝達でき、「一人でも多くの投票につながれば」としている。

 より多くの人に投票の機会を提供したいと企画し、10月に完成した。ボード表面には「投票所入場整理券がありません」「候補者が分かりません」「筆談希望です」「字が小さく読めません」など8項目の困り事をイラスト入りで分かりやすく提示し、裏面に担当者向けに対応方法を記載した。

 イラストは、公益財団法人「明るい選挙推進協会」のキャラクターを活用し、事務局職員が描いた。1月15~20日に市役所など7カ所で設けられる期日前投票所と、119カ所の投票所の受付場所に置く予定。

 1月の市長選で市選管は、若者層の選挙への関心を高めるための取り組みにも力を入れる。市役所と商業施設2カ所の期日前投票所の立会人(各2人)はこれまでも公募してきたが、今回から18~39歳の若年層に限定する。そのうち商業施設に関しては、初日の立会人を滋賀短大付属高と比叡山高の18歳に達した生徒4人に依頼することにした。

 市選管は「若者から高齢者、障害者まで多くの人に投票に来てもらえる環境づくりに努めたい」としている。

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