胃が痛い、胃もたれする…。原因と今すぐできる「簡単な対処法」3つ

年末年始に向けてイベントが増えるこの季節。ごちそうを食べる機会や食事量が増える場面が多くなるのではないでしょうか。

楽しい反面、胃が重く感じたり、夜中に胃がムカムカして目が覚めたりする人もいるでしょう。食べた物がいつまでもおなかに残り、何となく胃が膨らんでいる、と感じる人もいるかもしれません。

今回は、そんな胃の不調を日常生活のなかで簡単に対処する方法をご紹介します。

胃痛・胃もたれってどんな状態?症状を解説

1.食事は規則的に

食事は規則的に摂るようにしましょう。朝・昼・夕と3食をだいたい同じ時刻に毎日摂ると、胃に必要以上の負担をかけずにすみます。朝は食欲がないという場合は、温かい味噌汁やスープだけでもいいので、必ず何か口にしましょう。

朝食欲がないのは夕食の時間が遅すぎたり、量が多すぎたり、消化に時間がかかるメニューになっている場合が多くあります。

就寝3時間前までに夕食を摂るのが理想ですが、難しい場合は、消化に時間がかかり胃の負担が大きい揚げ物や洋食などの脂質の多い食品や肉などの動物性たんぱく質、クリームソースやチーズなどの乳製品を控えめにして、よく噛んで食べるようにしましょう。

また、胃に不調を感じていてコーヒーやお酒、スイーツなどし好品を摂るのが習慣化している場合は、しばらくお休みするのも選択肢の1つ。集中的に胃の機能を回復させ、調子がよくなってきてから、自分にあった付き合い方を見つけるのがおすすめです。

2.ストレスには十分な睡眠を

過剰なストレスを抱えている場合はリフレッシュやリラックスできる時間を積極的に作ると同時に、十分に睡眠をとるようにしてください。

睡眠には日中に乱れた自律神経のバランスを整える働きがあります。目覚ましなしでも自然と気持ちよく目が覚められる程度の睡眠時間を確保するようにしましょう。

3.気持ちいいと感じる運動習慣

適度な運動も胃痛や胃もたれの解消に役立ちます。習慣的な運動にはリフレッシュ効果や、自律神経のバランスを整えやすくする働きがあります。

ただ、今まで運動習慣がなかった人がいきなりジョギングや筋トレをすると怪我をする可能性がありますし、継続も難しいでしょう。まずは、散歩や簡単な体操、座る時間を減らすなどの「気持ちがいい」「またやりたい」と思える強度の運動から始めましょう。

胃の不調には漢方薬もおすすめ

生活習慣の改善だけでは心配な場合は、漢方薬をのむのも選択肢の1つです。漢方薬のなかには「胃痛」「食べ過ぎによる胃のもたれ」に効果が認められたものがあり、内科でも使われています。

胃のトラブルの改善には、「胃腸の消化吸収機能を回復させる」「胃の粘膜の荒れや働きを改善する」「生活リズムの乱れによる自律神経のアンバランスを整えて胃もたれを軽減する」「からだを温めて、胃の働きを改善する」といった働きをもつ漢方薬を選びます。

漢方薬は、胃腸の不調を根本から改善するので、「同じ症状を繰り返したくない」という思いにも応えてくれます。バランスのとれた食事や運動などを毎日続けるのは苦手という場合でも、体質に合った漢方薬を毎日飲むだけなら、手間なく続けられるのではないでしょうか。

1.胃痛、胃もたれにおすすめの漢方薬

安中散(あんちゅうさん)

胃腸を温めて、胃痛や腹痛を改善する漢方薬です。冷たい物を飲むと痛みが増す人や、空腹時に胃の痛みを感じる場合に用いられます。

平胃散(へいいさん)

消化器内の飲食物の停滞を取り除き、水分代謝や胃腸機能を整える漢方薬です。食べすぎの心当たりがある場合に用いられます。

2.漢方薬を使う際の注意事項

漢方薬を選ぶときは、症状や体質に合っているか見極めることが重要です。うまく合っていないと効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用が生じることもあるので注意が必要です。

どの漢方薬が自分に合っているのかを見極めるためには、漢方に精通した薬剤師の力を借りるのがおすすめです。

スマホで気軽に専門家に相談できる「あんしん漢方」のような、オンライン個別相談も話題です。あんしん漢方はAI(人工知能)を活用し、漢方のプロが効く漢方を見極めて自宅に郵送してくれるオンライン漢方サービス。

スマホで完結できるので、対面では話しづらいことも気軽に相談できますよ。お手頃価格で不調を改善したい人は、医薬品の漢方をチェックしてみましょう。

胃痛や胃もたれは生活のなかに原因がある場合がほとんどです。日常的な不快感を解消し、気持ちよく毎日を過ごすために、食事や生活習慣を見直してみましょう。また、漢方薬も有効な選択肢の1つです。胃の健康を守るために、今からできる簡単な対処法を実践してみてくださいね。

参考
薬日本堂株式会社「漢方・漢方薬の薬日本堂」漢方で胃腸の調子を整えよう。症状別におすすめの漢方も紹介

大正製薬株式会社「大正漢方胃腸薬」胃痛はなぜ起きる?その原因を解説

医療法人社団ひのき会 証クリニック「機能性胃腸症と漢方(慢性胃炎・神経性胃炎・胃下垂…胃の不快な症状に)」

医療法人社団MBS 新横浜クリニック「胃もたれ」

神奈川県衛生研究所「運動とおなかの調子」

あんしん漢方 管理栄養士
小原水月(おはらみづき)

管理栄養士・健康食育シニアマスター。社員食堂で300以上の料理を修得、ダイエット合宿所・特定保健検診の業務に携わり600人以上の食事と生活習慣改善を個別サポート。

自身の出産後の体調不良から食事と漢方で体調改善/増進の経験を生かし、栄養学と漢方を合わせたサポートを得意とする。「心も体も食べたものだけで作られる」をモットーに簡単で時間もお金もかけずに元気になれる食べ方を発信中。

症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行っている。

(ハピママ*/ あんしん漢方)

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