「本当のところは知っているんじゃないか ごまかしがあるのか」裏金問題に沈黙続ける自民安倍派“トップ”に地元から疑念の声…捜査拡大で二階派議員「ショック感じている」

自民党の派閥による政治資金パーティーの裏金疑惑に関して、静岡県内にも衝撃が走っています。東京地検特捜部の家宅捜索を受けた安倍派をめぐり、事実上、トップの塩谷立座長に対しては、地元・浜松からは、説明責任を果たしてほしいとの声も聞こえます。

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<山口駿平記者>
「事務所によりますと、塩谷議員は近日中に説明する場を設ける予定はないということです」

浜松市中区にある塩谷立衆議院議員(比例東海ブロック)の事務所。12月20日も1日静かな状況が続きました。

安倍派の政治資金パーティーをめぐっては、各議員側が集めたパーティー券の収入が割り当てられたノルマを超えると派閥側から議員側に払い戻されるなどのキックバックがあり、この一部を政治資金収支報告書に記載せずに裏金にしていた疑いが浮上しています。

塩谷議員は安倍派のトップ・座長を務めていて、収支報告書にキックバックを記載していなかったと見られていますが、これまで疑惑について明確な説明をしていません。地元からは説明責任を果たすべきとの声が上がっています。

<浜松市民(40代女性)>
「本人は『精査中』って、たぶん本当のところは知っているんじゃないかなと思う。ごまかしがあるのかなというふうに個人的にはそういう感想を持つんですけど、本当のことを言ってほしい」

<浜松市民(10代男性)>
Q.「精査中」と繰り返していることについては?
「はっきりさせて欲しいと思います」

<浜松市民(30代男性)
「あるのかないのかというのを言ってらっしゃるみたいですけど、塩谷さんに限らず知っていることは知っていることですべて吐いていただいて」

裏金疑惑は安倍派だけにとどまりません。東京地検特捜部は19日、二階派の事務所にも家宅捜索を実施。静岡県内選出の二階派の議員にも衝撃が広がっています。

<細野豪志衆院議員(二階派)>
「二階派はノルマというか目標金額があった。上回って、ありがたいことに応援していただいて、売れた部分は、それは還付はいただいている」

自らキックバックを受け取ったことを認めた上で、収支報告書には記載していると説明していた細野豪志衆議院議員(静岡5区)。所属する派閥の事務所が家宅捜索を受けたことに関して、細野議員の秘書は「コメントできない」としています。

同じく二階派に所属する勝俣孝明衆議院議員(静岡6区)は「驚いております。厳粛に受け止め、しっかりと見守り対応してまいります」と話し、2022年、参院選で初当選し、二階派に入会した若林洋平参議院議員は「強制捜査の話を聞いて詳しいことはわからないがショックを感じている」と述べています。

安倍派と二階派の会計責任者は、任意の聴取に対し、政治資金収支報告書への不記載を認める説明をしていて、今後、東京地検特捜部は全容解明を進めるものとみられます。

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