静まり返る安倍派議員の県内事務所 強制捜査に驚きを隠せない二階派議員 自民党裏金疑惑

政界を揺るがしている自民党の派閥の政治資金パーティーを巡る「裏金」疑惑。東京地検特捜部は安倍派と二階派から押収した資料などを分析し実態解明を進めています。

梅田航平記者:
「安倍派の事務所への強制捜査から1夜経ちましたが、安倍派の座長を務める塩谷議員の事務所には車はほとんどなく、きょうも静かな状態が続いています。」

竹内一夫記者:
「磐田市内にある宮澤事務所です。宮澤氏本人は選挙区内の挨拶周りに追われ、事務所には事務員が待機しているのみで、静まりかえっています。」

“静けさ”に包まれた静岡県内の自民党“安倍派”所属議員の事務所。

都内の派閥事務所では19日

一方できのう、都内にある派閥事務所では─

清和政策研究会(安倍派)の入るビル きのう
記者:
「東京地検特捜部の係官らが、安倍派事務所の建物へと入っていきます。これから家宅捜索が行われるものとみられます。」

年の瀬が迫る中、自民党中枢に入った捜査のメス。

安倍派と二階派ではパーティー券の販売ノルマを超えた収入が、所属議員側にキックバックされ、収支報告書に記載されていない政治資金規正法違反の疑いがあります。

キックバックの総額は去年までの5年間で、安倍派がおよそ5億円、二階派が1億円以上とみられます。

いったい、誰の指示だったのか…。

精査中…

Q. 記載しないようにということで派閥が言っていたということもない?

自民党 安倍派 塩谷立座長 14日
「 記載しないように?」

Q. キックバックを記載しないようにと指示があったと宮澤議員が言っていたが?

「それはまだ精査中であります。」

今回の疑惑を受けて、安倍派の大臣や副大臣らは事実上更迭されていますが、二階派は、大臣が2人、副大臣が1人、閣内に残っています。

Qご自身、キックバックを受けたことは

自民党“二階派” 自見 万博担当大臣
「ございません。」

Q安倍派の閣僚は辞めましたが、二階派は辞めない

「お答えする立場にありません。」

もう一人の二階派の大臣は、検察を監督する立場にある小泉法務大臣です。

所属する二階派=志帥会が強制捜査の対象となり、公平性を疑問視する声も出ています。

自民党“二階派” 小泉法務大臣
「さまざまな対応状況などを踏まえて、私自身と政策集団との
関わりについては、適時適切に判断していきたい。」

こう話していた小泉法務大臣ですが、20日二階派を退会しました。

東京地検特捜部は押収した資料などを分析し、

派閥内の指示系統についても実態解明を進めていると見られます。

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