後半戦巻き返し狙うもユナイテッドの今冬補強は期待できず…「(1月の移籍市場が)特に忙しくなるとは予想していない」

今冬の後押しは見込めないテン・ハグ監督[写真:Getty Images]

今冬の補強で後半戦の巻き返しに繋げたいマンチェスター・ユナイテッドだが、大きな動きは期待できないようだ。『ESPN』が伝えている。

11月にエバートンがプレミアリーグの財務規定に違反したとして勝ち点10の剥奪処分を受けるなど、近年は持続可能なクラブ運営に向けた財政面の健全化を強調するフットボール界。

そういったなか、ユナイテッドは7月に欧州サッカー連盟(UEFA)の「軽微な規定違反」により25万7000ポンド(約4600万円)の罰金を科せられた。また、クラブ売却への動きの滞りもあり、ファイナンシャル・フェアプレー(FFP)遵守において過度な支出ができない状況だ。

そして、ユナイテッドで最高執行責任者(COO)を務めるコレット・ロッシュ氏はファンフォーラムで、クラブが今後新戦力に資金を投じる際には「本当に規律正しく」なければならないと主張。さらに、「(1月の移籍市場が)特に忙しくなるとは予想していない」と、大きな動きは期待できないとの説明を行っている。

「特に思うようなフットボールができていないプレーヤーにチャンスを見つけるという点で、チームの端っこで取引が行われる可能性は常にあります」

「しかし、私たちは常に一貫して、1月はビジネスを行うのに最適な時期とは考えておらず、クラブの採用戦略は依然として夏の期間に重点を置いています」

「私たちは今シーズン、ファイナンシャル・フェアプレー・ルールが本物であることを目の当たりにしました。そのため、コンプライアンスを確実に遵守できるよう細心の注意を払う必要があり、今後もそうするつもりです。それは、収入と支出のバランスを保ちながら、今後の支出を厳しく規律することを意味します」

また、サー・ジム・ラトクリフ氏と『INEOS』は、少数出資が確認されればリクルート部門の主導権を握ることになるが、フォーラムで講演した暫定最高経営責任者(CEO)のパトリック・スチュワート氏は、この取引が「複雑なプロセス」だと説明している。

「戦略見直しの結果がまだ出ていないことに、あなた方(ファン)ががっかりしていることは承知しています」

「私が言えるのは、これは複雑なプロセスであり、関係者ができるだけ早く結論を出すために懸命に取り組んでいるということだけです」

チャンピオンズリーグ(CL)のグループステージ最下位敗退によってEFLカップに続く今季2つ目のコンペティション敗退となったユナイテッド。今後はFAカップ制覇と共に、現状7位に位置するプレミアリーグでの巻き返しを図るが、現状では後半戦も現有戦力での戦いを余儀なくされる見込みだ。

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