【インドネシア】日田天領水、ハラル認証取得で来年に販売[食品]

ハラル展示会に出展した「日田天領水」の商品=12月8日、バンテン州(NNA撮影)

日田天領水(大分県日田市)は、日田市で地下深くからくみ上げた天然水をボトル詰めした「日田天領水」をインドネシアで販売するための準備を進めている。同国の医薬品食品監督庁(BPOM)からの許認可を取得次第、早ければ来年4月からの販売開始を見込んでいる。

インドネシアでの販売に向けて、日本の工場は、イスラム教の戒律で許されたことを示すハラル認証をイスラム教聖職者組織「インドネシア・ウラマ評議会(MUI)」食糧・化粧品試験機関(LPPOM)から取得。国内で流通するミネラルウオーターに義務付けられている国内基準(SNI)も取得した。

12月初旬に、首都ジャカルタ郊外で開催されたハラル商品の展示会に初めて出展した。日田天領水の小野耕司顧問はNNAに対し、「ハラル認証を取得したことで、この展示会を通じて『日田天領水』のブランドを知ってもらう良い機会になる」と話した。小野氏によれば、BPOMの認証が取得できれば、ハラル認証、SNI認証と併せてインドネシア政府からの認証を取得した日本のミネラルウオーターの第1号となるという。

インドネシアでは、日本食材の輸入卸売業マスヤ・グラハ・トリクンチャナを通じて、日本食材スーパー「パパイヤ」など小売店での販売を予定する。当初は500ミリリットル入り、2リットル入りのペットボトルと、12リットル入りのバッグインボックスタイプ(段ボール箱の中にプラスチック容器が入った製品)を輸入販売する予定。マスヤの北村和之マネジャーによると、販売価格は発売時までに最終決定する。

小野氏によれば、日田天領水はこれまでに香港、台湾、中国、タイ、ドイツ、米国、フィリピン、マカオ、シンガポールに輸出した実績がある。ハラル認証の取得を機に、インドネシアの次は、アラブ首長国連邦(UAE)など中東への輸出も視野に入れている。

日田天領水の小野顧問(右)と、マスヤ・グラハ・トリクンチャナの北村氏=12月8日、バンテン州(NNA撮影)

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