【シンガポール】三菱重工、タイのPTTと脱炭素化で協業[資源]

三菱重工業のアジア太平洋地域統括拠点である三菱重工アジアパシフィック(MHI—AP、本社・シンガポール)は、タイの石油化学最大手PTTグローバル・ケミカル(PTTGC)と脱炭素化に向けた大型石油化学プラント開発で協業する覚書を締結した。契約期間は4年間となる。

PTTGCがタイ国内で所有する石油化学プラントなどの既存資産を、カーボンニュートラル(炭素中立)に配慮した構造へと再設計するための調査に乗り出す。

具体的にはガスタービンの燃料として水素やアンモニアなど低炭素燃料の使用を検討するほか、二酸化炭素(CO2)の回収・貯留(CCS)技術を活用したソリューションの実用可能性を検証する。三菱重工アジアパシフィックは、炭素回収技術や水素・アンモニアガスタービンの提供を通じて支援する。

PTTGCは、2050年までにカーボンニュートラル(炭素中立)の実現を目指すタイ政府の方針に呼応する形で、30年までに温室効果ガス排出量を従来比で20%削減し、50年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロにする「ネットゼロ」を実現する方針を掲げている。

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