上三川・女子高生遺体、殺人と遺棄罪で男追起訴 宇都宮地検

女子高生の遺体が見つかった乗用車(中央)=10月19日午前7時5分、上三川町坂上

 栃木県上三川町の町道で10月中旬、レンタカーの乗用車内から女子高校生の遺体が見つかった事件で、宇都宮地検は20日、殺人と死体遺棄の罪で車を運転していた埼玉県熊谷市、無職の男(28)=不同意性交罪で起訴=を追起訴した。殺人罪は裁判員裁判の対象。

 起訴状などによると、男は10月17日午後6時50分ごろから同10時25分ごろまでの間、東京都新宿区内の有料駐車場に止めたレンタカーの車内で、千葉県柏市、高校1年女子生徒(15)の首を手で絞めるなどして殺害した、とされる。また、遺体にタオルをかぶせるなどして上三川町の町道まで車を走行し、同19日午前3時15分ごろ、車内に遺体を乗せたまま放置し遺棄した、としている。

 捜査関係者によると、2人は交流サイト(SNS)を通じて知り合った。女子生徒は10月17日の下校後、電車で東京都内に向かい、新宿駅周辺で男と会ったという。被害者のものとみられる携帯電話が県内で見つかっており、県警は男が捨てたとみている。

 女子生徒の死因は首を絞められたことによる窒息死。全身に複数のあざがあった。首に擦りむいたような傷があり、抵抗した際についた可能性もあるという。

 事件は10月19日未明に発覚した。上三川町坂上の町道で下野署員が不審なレンタカーを発見し、車内から制服のような着衣の女子生徒の遺体が見つかった。県警は同日、男を死体遺棄容疑で現行犯逮捕した。死体遺棄容疑を認めた一方、一連の事件の詳細については黙秘している。

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