つくばエクスプレス(TX)を運行する首都圏新都市鉄道(東京、渡辺良社長)が20日発表した2023年9月中間決算は、純利益が前年同期比約3倍の33億500万円。コロナ禍明けの経済正常化に伴い外出需要が回復し、観光プロモーションも奏功した。
一般企業の売上高に当たる営業収益は同13.0%増の223億9800万円。4～9月の1日当たりの旅客輸送人員は同11.2%増(3万8000人増)の38万1000人だった。また、旅客輸送のうち、定期利用での売り上げは同8.1%増の102億2100万円、定期外利用では同18.2%増の112億7300万円と、増益に貢献した。経常利益は39億1600万円。
同社によると、外出需要の回復に加え、TXの車両や駅を民放ドラマのロケ地として協力するなど、観光プロモーションが成功し、旅客輸送人員の増加につながった。1人当たりの運賃も対前年同期比で上昇しているという。
24年3月期の業績予想については、エネルギー価格の高騰で動力費をはじめとするコストなど先行きが不透明な部分があるものの、前期比で増益の見通し。
