川棚のサロン「みんなでワハハ」優良賞 高齢者に居場所提供 厚労省・健康寿命をのばそう!アワード

優良賞を受賞した「みんなでワハハ」のスタッフと利用者=川棚町

 地域の高齢者に「居場所」を提供している長崎県東彼川棚町のサロン「E-basyo みんなでワハハ」(藤田直子代表)が、厚生労働省の「第12回健康寿命をのばそう!アワード」の介護予防・高齢者生活支援分野で優良賞に選ばれた。
 同アワードは▽生活習慣病予防▽介護予防・高齢者生活支援▽母子保健-の3分野で企業、団体、自治体を表彰する。今年は全国から最優秀1、優秀3、優良12が選ばれた。
 「みんなでワハハ」は2012年、県の補助を活用し、藤田さん(66)ら同年代の男女で開設。空き店舗で高齢者らに昼食を提供し、情報端末の使い方や新聞ちぎり絵などの講座を有料で開いていた。
 コロナ禍の20年4月、町の自粛要請で資金が底を突き活動を休止。だが町の補助も得て同年10月、それまでの5倍の広さの空き店舗で再始動した。活動を通じ高齢男性は一人で過ごす傾向が強いと分かり、昨年から月1回、男性限定の昼食会も始めた。
 利用者は70~80代の男女約30人。60~70代の男女12人のスタッフが支える。時には利用者とスタッフが卓を囲み「健康マージャン」を楽しんだり、スタッフ手作りのおやつをみんなで満喫したりと、リラックスして過ごせるのが魅力だ。
 15日、県から表彰状を伝達された藤田さんは「設立時は50代。自分たちが年を取った時に楽しく集まれる場所をという思いだった」と振り返り、「健康で長生きはみんなの願い。通ってくる皆さんのように、私たちも生き生きと年を取りたい」と話した。

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