焼肉でお会計が3万30円に「ガチで感動してる」理由が話題 刺さる人には刺さる美しさ「気持ちよすぎ」

買い物や外食の合計金額がたまたま切りのいい数字になっていたらなんとなく嬉しいもの。レシートに印字されていたのは、一見よく分からないが数学好きには刺さる金額。「めっちゃきれい」「気持ちよすぎ」と話題を呼んでいる。

友人らと焼肉に行ったという「なっつ。」(@nattsunyan)さん。その合計金額に対して、X(旧・ツイッター)で「ガチで感動してる」とつづった。これはよほど切りのいい数字なのではと、レシートの写真を見ると合計金額は30030円だ。

30030円?感動どころか、余計な30円ぶんがなければ、3万円で気持ちが良かったのにと惜しむ数字に思える。

「なっつ。」さんは理学部数学科に通う大学生で、身の回りの数字を素因数分解する趣味があるという。素因数分解とは、ある正の整数を素数のかけ算で表すこと。この日も30030円を何げなく素因数分解し、

30030=2×3×5×7×11×13

と導き出した直後「(数字の並びが)とてもきれいだったのですぐに友達に伝えました」とテンションが急上昇。伝え聞いたその友人もかなり興奮していたという。

30030の素因数分解のどの部分が“きれい”なのか?

そもそも、素数とは簡単にいえば「1より大きい整数のうち、1と自分自身以外では割り切れない数」のこと。最小の素数は2で、3、5、7、11、13と続く。つまり、30030を素因数分解すると、その素因数は最小の素数(2)から連続した6つの素数となるのだ。

刺さる人には刺さる気持ち良さが反響を呼び、投稿には1万件を超えるいいね(19日時点)が寄せられ「めっちゃきれいやな」「気持ちの良い素数の連続かけ算」「素因数分解、気持ちよすぎ」「こういう事があるから会計を素因数分解するのやめられん」などの声が寄せられた。

「なっつ。」さんによると、この日は10人で食べ放題コースを注文したという。つまり、税込3003円(3×7×11×13円)のコースを10人(2×5人)で注文したため、美しい素因数分解が成立したのだ。「お店もコースも友達に決めてもらっていたのでレシートを見るまで1人あたり3003円だと言うことも知らなかった」といい、そのぶん気付いた時の興奮はひとしおだったようだ。

ちなみに「なっつ。」さんは普段、車のナンバープレートやレシートで素因数分解することが多いのだとか。今回の30030の場合は、以下の手順で分解したという。

①一の位が0なので2、5を素因数に持つ
②残った3003は3で割り切れる
③残った1001は7×11×13に素因数分解できる(暗記済)

「1001=7×11×13」「10001=73×137」など特徴的な素因数分解は頭の中に入っているといい、12341234、510510など「なにか規則性のある数字であればすぐに計算できます」と明かした。

(よろず~ニュース・藤丸 紘生)

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