一時は激怒の堀江貴文氏、泉房穂氏の経緯説明と謝罪で和解 「金権政治」巡る行き違い!?

ホリエモンこと実業家の堀江貴文氏と兵庫県明石市の前市長・泉房穂氏が20日に更新したX(旧ツイッター)で、「金権政治」というワードをめぐる〝やりとり〟を繰り広げた。

泉氏は11月30日のX投稿で、堀江氏がインターネットのニュースチャンネルで「泉氏に(実業家の)前澤友作氏が1000億円入れて、全選挙区で一気にやったら政権交代の可能性はある」と発言したことについて「1000億円もいらない。その100分の1で十分だ。大切なのは〝金〟じゃなく、〝国民からの圧倒的な共感〟だと思う」と指摘していた。

20日早朝に配信された泉氏による雑誌のウェブ連載で、その趣旨で展開された記事の「〝政治にカネがかかる〟」という主見出しに続いて、「ホリエモンも金権政治に麻痺している」というサブ見出しが掲載された。

この見出しに激怒した堀江氏は「なんで政権取る可能性あるって評価してんのに批判されんのかわからんな。じゃあ0円で政権とってみろや笑。供託金0円で選挙でれんのか?なんで金権政治云々で俺が批判されるんだ?クソ」とXで反応した。

フォロワーからの「まず政権取ることを目指して289選挙区と比例代表合わせると供託金だけで18億位かかるので10億じゃ出来ません 堀江さんの言ってる意味が分からない段階で政権担当能力あるか疑問」という意見に対し、堀江氏は「そういうこと」と返答。「今の政治家は〝貧乏人〟が多すぎるから、裏金作ったり、セコいことしかやらない。良くも悪くもトランプ元大統領のように、『お金に不自由』していない人が政治家をやるべきだ」という声には「そそ。だから クソポジショントーク野郎とかが、金権政治批判とかして人気得たりする笑」と返した。

一方、「貴方ははまず人と話す時の最低限の口のききかたと読解力から勉強して来なさい。同じ土俵で議論するのはそれからです」というフォロワーからの指摘には「は?こっちが先に喧嘩売られてんだけど」と反論するなど、堀江氏の〝怒り投稿〟には大きな反響があった。

こうした流れを受け、泉氏は同日付X投稿で「堀江貴文さん、せっかく評価していただいたにもかかわらず、お気を悪くさせて、申し訳ありません。1000億円もの大金までは必要なく、国民の圧倒的な共感と応援こそがポイントだとの趣旨だったのですが、批判的なニュアンスの見出しや表現となってしまっており、申し訳ありません。お詫び申し上げます」と謝罪した。

さらに、泉氏は「言い訳になりますが、少し経緯を説明させていただくと、原稿段階でのタイトルは『政治にカネはかからない。政党交付金が300億円あるから献金は廃止!SNSで政策を発信せよ』で、私自身に堀江貴文さんを批判する意思はありませんでした。出版社の判断で『見出し』が勝手に変更されたという経緯です」「本文についても、私が書いているのではなく、私が口頭で喋った内容をもとに、出版社サイドで原稿化していただいているので、ときに齟齬(そご)があったりもします」と連続投稿で経緯を説明した。

その上で、泉氏は「今後は私自身が文章の内容にもっと責任をもつように心がけます。堀江貴文さん、申し訳ありませんでした」と改めて謝罪。その後も、堀江氏の〝怒り〟を報じたネット記事を引用して「堀江貴文さんには、あらためてお詫び申し上げます。申し訳ありませんでした」と再度謝罪した。

泉氏の詳細な経緯説明と謝罪を受け、堀江氏は午後4時10分のX投稿で「泉さん理解しました。が、やはり程度の低い週刊誌というのはこんなミスリード見出しをつけて私を道化にしたりしますので、ぜひお気をつけください。また似たようなことが起きると思います」と返答。〝和解〟という形となり、フォロワーからは「よかった」と安堵(あんど)の声や、「せっかくの議論が誤って解釈されるのは本当に勿体無い」といった意見が続いた。

泉氏は堀江氏に「『理解しました』とのコメント、ありがとうございます」と返答。ネット記事の見出しから「堀江貴文さんの部分」と「本文中の批判的と読み取れる部分」が既に削除されたことを伝え、「以後、気をつけますので、お許しください。あらためて申し訳ありませんでした」と思いを伝えた。

(よろず~ニュース編集部)

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