「流域の心配解消に向けて大きな前進」JR東海と東京電力リニューアブルパワー「田代ダム案」で基本合意書締結 リニア大井川の水問題【詳報】

リニア中央新幹線の水問題の解決に大きく前進です。JR東海の丹羽俊介社長は12月21日、「田代ダム案」の実施に向けてダムを管理する東京電力リニューアブルパワーと基本合意書を締結したことを明らかにしました。

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<JR東海 丹羽俊介社長>
「田代ダム案に関する東京電力RPとの協議を進めてきましたが、本日、基本合意書を締結するに至りました」

JR東海の丹羽社長は21日、名古屋市内で行った定例会見の中で、リニアのトンネル工事により、大井川の水が減る問題の解決策とされる「田代ダム案」の実施に向けて東京電力リニューアブルパワーと基本合意書を締結したことを明らかにしました。

「田代ダム案」は、山梨県側に水を流す田代ダムの取水を抑え、大井川の水量を確保する案です。静岡県は、先月29日流域の自治体などでつくる大井川利水関係協議会が田代ダム案の具体的な実施案を了解したとJR東海に伝えていました。

これを受け、JR東海は東京電力側と詰めの協議を行い、基本合意書を締結したということです。基本合意書では、取水抑制の方法や取水抑制に伴う補償の考え方などについてまとめています。

<JR東海 丹羽俊介社長>
「大井川流域の方々のご心配の解消に向けて大きな前進と考えている」

一方、丹羽社長は、川勝平太知事がリニア問題の解決策として、静岡県議会でも話した部分開業については「行う考えはない」と強く否定しました。

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