●まろやか「最高の仕上がり」
山ぶどうの栽培とワイン造りに取り組む農事組合法人「医王の恵み」(南砺市)が販売するワイン「ATTARAMONNI(あったらもんに)」が純南砺産になった。昨年まで岩手県産の山ぶどうを加えていたが、栽培する木が生長して収獲量が増え、醸造6年目ですべて地元産によるワインを実現させた。21日、関係者が市役所を訪れ、田中幹夫市長に「最高の仕上がり」とアピールした。
医王の恵みは、南砺市小二又の標高200メートルにある約1.5ヘクタールの畑で山ぶどうの品種「月山(がっさん)」を270本栽培しており、今年は猛暑の影響を受けたが、昨年を上回る1400キロを収穫した。糖度18度に高めてから摘み取り、まろやかで飲みやすくなった。
醸造は1100キロを白山やまぶどうワイン(福井県大野市)に委託した。
21日は、医王の恵みの堀郁夫代表理事と山本隆一理事、「医王の恵み友の会」の川邊邦明会長、同ワインを扱う嶋や酒店(同市福光)の嶋信一代表が田中市長に今年の出来栄えを紹介した。
山本理事は「山ぶどうはポリフェノールや鉄分が豊富で健康にもいい」と強調し、川邊会長は「定期的に購入するファンも増えてきた」と力を込めた。
商品名「あったらもんに」は福光の方言で「もったいない」を意味する。ワインは800本を製造し、1本(750ミリリットル)3630円で、道の駅福光やJA福光カントリーの店「う米蔵」など県内6カ所で販売される。友の会は年会費1万3千円で、会員に今年産と熟成したワイン計3本を届ける。