21日の石川県内は、今季一番の寒波の影響で大荒れの天気となった。羽咋市兵庫町では竜巻のような突風が発生し、隣接する建物4棟の屋根が飛ばされる被害があった。県内は22日にかけて大気の不安定な状態が続く見込みで、気象台は大雪による交通障害や強風への警戒を呼び掛けている。
輪島、珠洲、穴水、能登の奥能登4市町に大雪警報が出され、午後4時時点の積雪は珠洲市大谷町で70センチ、白山市白峰で44センチ、輪島市三井町洲衛で27センチを記録した。最大瞬間風速は羽咋24.4メートル、輪島24.3メートル、かほく24.0メートル、金沢22.4メートルに達した。
金沢地方気象台によると、22日午後6時までの24時間降雪量は多い所で、加賀、能登の平地30センチ、加賀の山地60センチ、能登の山地50センチを予想する。
羽咋市や羽咋郡市広域圏事務組合消防本部によると、21日午後3時40分ごろ「車庫の屋根が飛んだ」と通報があった。外壁が崩れたり、軽自動車のガラスも割れたりしたが、けが人はいなかった。木造車庫の屋根が飛んだ畳製造工場の経営者杉村明彦さん（83）は「ゴーッというすごい音がした」と振り返った。気象庁は午後5時10分ごろ、県内全域に竜巻注意情報を出した。金沢市でも北間町と茨木町で建物の外壁がはがれ落ちた。
県内の公立学校では、白山市の小中3校が下校を早め、22日も4校が登校時間を遅らせたり、下校時間を早めたりする。21日は七尾城北高、輪島高定時制が臨時休校した。
小松空港発着便は福岡便2往復が欠航。羽田や福岡便などに最大2時間近い遅れが出た。能登空港発着便も欠航した。
