下仁田ネギ、不作の冬 猛暑影響、価格も高騰

収穫された下仁田ネギ。猛暑や少雨の影響で十分に育たず、細いままのものも=5日、群馬県下仁田町

 甘くとろりとした食感で人気の群馬県特産「下仁田ネギ」が、夏の猛暑のため不作だ。生産者団体によると収穫のピークは12月~翌1月だが、今シーズンの収穫量は例年の約6割にとどまっている。店頭価格は高騰しており、鍋料理など需要が増えるシーズンを迎え、生産者は「長い時間かけて育てているのに、がっくりくる」と肩を落とす。

 「こんなにひどい年は初めてだ」。同県下仁田町のネギ農家山田圭一さん(74)は、ネギが枯れ、ところどころまばらになった畑を無念そうに見つめた。夏以降の高温多湿の影響で根が腐ったり根付かなかったりした上、少雨で肥料や栄養が届かず、太いネギが育たなかったという。

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