保険証廃止、来年12月2日に マイナへ一本化、政府決定

健康保険証の代わりにマイナンバーカードを利用するための読み取り機=2021年10月、東京都内の病院

 政府は22日の閣議で、現行の健康保険証を来年12月2日から廃止する方針を決めた。同日以降、新規発行を停止する。マイナンバーカードを使った「マイナ保険証」に一本化する。低迷する利用率の向上が課題となる。

 発行停止日を盛り込んだ政令を22日に閣議決定した。武見敬三厚生労働相は記者会見で「厚労省、医療機関、保険者が一体となって、より多くの国民にマイナ保険証を使ってもらえるよう取り組む」と述べた。

 改正マイナンバー法など関係法令では、健康保険証を来年12月8日までに廃止すると規定。岸田文雄首相は保険証の発行を来年秋に終了すると表明していた。武見氏は、自治体の準備期間を十分に確保するため、廃止日をできる限り遅く設定したと説明した。廃止前日の1日付で健康保険証の更新を行う国民健康保険が多いことも考慮したという。

 廃止後も最長1年間は発行済みの健康保険証を使える猶予期間がある。マイナ保険証を利用していない人全員に対し、有効期限が最長5年の「資格確認書」を発行し、医療機関を受診できるようにする。

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