米PCE物価2.6%上昇 11月、2年9カ月ぶり低さ

 【ワシントン共同】米商務省が22日発表した11月の個人消費支出(PCE)物価指数は前年同月より2.6%上がり、伸び率は2021年2月以来、2年9カ月ぶりの低水準となった。変動の激しい食品とエネルギーを除いたコア指数上昇率も今年11月は3.2%となり、2年7カ月ぶりの低さ。PCE物価指数の前月比(季節調整済み)は0.1%低下し、20年4月以来の水準。

 PCE物価指数は米国の中央銀行に当たる連邦準備制度理事会(FRB)が物価の目安として重視している。前年同月比の上昇率は目標の2%を引き続き上回ったものの鈍化し、金融市場ではFRBが政策金利の引き上げ局面を終えたとの観測が目立つ。

 今年11月のエネルギー価格が前年同月比で6.0%低下し、全体の物価を押し下げた。食品の上昇率は1.8%と、10月の2.4%から縮小した。

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