穴水町前波の洲川和春さん(71)方で、色鮮やかなかき餅作りが進められている。母の年美さん(93)と約20年前から作るかき餅は「ふっくらサクッとしていておいしい」と評判で、洲川さんは「喜んでくれる人の顔を見るのが毎年楽しみ」と話している。
洲川さん親子が作るかき餅は赤、青、黄、緑色の食紅で餅を着色し、渦巻きやしま模様を描くのが特徴。乾燥させた後、マーガリンを塗って電子レンジで温めることで、ふんわりした食感になる。
口コミで町内外に評判が広がり、戦中戦後に穴水に疎開したエッセイスト海老名香葉子さん=本紙で「照る日曇る日」を連載中=もファンの1人。これまでに約60人が作り方を尋ねに来たという。
今年はもち米約150キロを使って約7千枚を仕上げる。販売はしておらず、1月下旬ごろから住民や親戚、知人らに配る。洲川さんは「かき餅づくりが生きがいになっている。おいしいかき餅を届けたい」と話した。