2050年には福井県の人口25%も減る…市町別まとめ 国立研究所の推計発表、65歳以上は4割超える

福井県の人口

 厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所は22日、2050年までの地域別の推計人口を公表した。50年時点の人口は20年と比べ、東京都を除く46道府県で減少する。福井県は57万3千人と予測され、76万7千人だった20年の人口を100とすると、50年の人口を示す指標は74.7(25.3%減)。65歳以上の高齢化の割合は40%を超える。

 福井県内の市町別の指数は池田町が47.0(53.0%減)と最も低く、南越前町の53.7、大野市の54.6が続く。指標が高いのは鯖江市86.0、福井市81.5、坂井市75.9など。

 45年の県全体の推計人口は60万6千人で、前回18年発表時の61万4千人を下回った。

 福井県は40年の目標として「(定住、交流、関係人口を合計した)活力人口100万人」を掲げ、子育てや社会人U・Iターン、県内学生の地元就職支援などに取り組んでいる。県未来戦略課は「新型コロナウイルス禍で、結婚や出生数の減少幅が大きくなっている。若者たちが子育てや仕事に関してポジティブになり、福井で暮らしたいと思えるようにしていきたい」としている。

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 県内の高齢化の割合は20年の30.6%から50年には40.3%と、約10ポイント上昇するとみられる。0~14歳の割合は12.5%から9.9%、15~64歳は56.9%から49.8%に減少すると予測している。

 同研究所は23年4月、20年の国勢調査などから70年までの全国の推計人口を発表。今回は50年までについて、都道府県別と市区町村別のデータを試算した。

 20年から人口が減る割合は、最大が秋田で41.6%。96万人から56万人に減る。次いで減少率が大きいのは青森の39.0%。岩手が35.3%、高知が34.8%、長崎が33.8%、山形が33.4%、徳島が33.2%、福島が32.0%で続く。東北地方が目立った。

 減少率が最も小さいのは沖縄で5.2%にとどまる。神奈川が7.7%、千葉が9.5%、埼玉が9.7%で続いた。東京は唯一20年(1404万8千人)を上回り、2.5%増(1439万9千人)となる。

 市区町村の約2割は住民が半数未満に落ち込む。0~14歳人口は、ほぼ全ての市区町村で減る。

 全国の人口は17%減の1億468万6千人となる。

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