縄文人も見た?夕日 今年もお預け 大森勝山遺跡(青森・弘前市)で冬至の日没観測ツアー

岩木山山頂の沈む夕日を見ようと冬至ツアーに参加した人たち=22日午後2時50分、弘前市の大森勝山遺跡

 22日は冬至。ちょうどこの日に太陽が岩木山山頂に沈む様子が見られる青森県弘前市の大森勝山遺跡で、縄文人も見たかもしれない日没を観測するツアーが行われた。雪雲で山の輪郭すら見えなかったが、参加した40人は岩木山方向を眺めて縄文時代に思いをはせた。

 ツアーは弘前市教育委員会が主催。ガイド養成を目的に2019年から毎年開いており、今回初めて一般向けと弘前大学留学生を募集した。市によると、山頂に重なる夕日が見られたのは16年が最後だという。

 大森勝山は世界文化遺産「北海道・北東北の縄文遺跡群」の構成資産の一つで、縄文時代晩期(約3千年前)の環状列石(ストーンサークル)を伴う祭祀(さいし)遺跡。参加した同市の三浦慶子さん(54)は「縄文人も雪で夕日が見られなかった時もあったのかなと思うと感慨深い。また見に来たい」と話した。

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