ホストクラブはまった娘…支払いのためにパパ活、風俗に走る 膨れ上がる未払い金、ホスト側「こっちも動くぞ」 返済に悩まずに相談を 埼玉県警へ38人が相談…10代が7人、20代が25人、30代が5人、60代が1人

注意喚起を呼びかける少年警察ボランティア=21日、JR浦和駅周辺

 ホストクラブの料金をホストや店が一時的に立て替える「売掛金」を巡るトラブル被害を防止しようと、埼玉県警県警少年課は21日、さいたま市浦和区のJR浦和駅周辺でキャンペーンを行った。冬休みを前に若者が巻き込まれないよう、「困っていたら悩まずに相談してほしい」と呼びかけた。

 21日午後の浦和駅前に県警の警察官や県、少年の非行防止に携わる少年警察ボランティアら約20人が集まった。参加者は駅利用者らに対して、相談窓口の電話番号などを記したチラシなどの啓発品を配りながら注意喚起を促した。

 少年課によると、今年1~11月にホストクラブの売掛金に関する相談が38人から寄せられた。内訳は10代が7人、20代が25人、30代が5人、60代が1人。うち県内店舗に関するものは2人で、36人が県外店舗に関わる相談だった。

 内容は「ホストクラブで数十万円を使い、その支払いのためにパパ活をした」「ホストクラブにのめり込んでしまい、その金を支払うために風俗で働いていたが、未払い金が百数十万円以上に膨れ上がり『こっちも動くぞ』と言われた」など本人によるもの以外に、「娘が自宅のタンスやキャッシュカードから金を抜き出し、ホストクラブで数百万円を使っていた」など家族からの相談もあった。

 売掛金の返済のため、性風俗や売春などの仕事をあっせんすることは職業安定法で禁止されている。同課の唐仁原哲也企画・指導補佐は「大切な未来を守るために、ホストなどに売春を強要させられる、追われているなどの犯罪被害に遭っていたら、悩まずに相談してほしい」と話している。

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